日本GPで10位入賞した角田。母国でのポイントゲットは大きな自信になったはずだ(C)Getty Images

 今季のF1で開幕から好調の角田裕毅(RB)は、4月7日に行われた第4戦日本GPで10位でチェッカーを受け、自身初となる母国でのポイントゲットを果たした。鈴鹿サーキットのコース特性を熟知した角田自身のパフォーマンスに加え、素早いピット作業でのポジションアップもあり、チーム一丸となった結果が記念すべき地元初入賞に繋がった。

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 歓喜に沸いた日本GPを終え、そのRBチーム首脳陣の角田への評価の声が伝えられている。イギリスメディア『GPFANS』では、RBチームのピーター・バイエルCEOが、ここまでの角田の走りや、成長ぶりについて語ったコメントを紹介しており、その中では、今後のトップチーム移籍についての見解も語られている。

 4月9日、同サイト上で来季のレッドブルチームのドライバー候補などを占うトピックを配信。その中で、「RBチームのピーター・バイエルは、2024年に向けてパフォーマンスを向上させているツノダを称賛し、ドライバー市場で重要な数か月に向かう中、レッドブルや他のビッグチームが彼のことを考えている可能性を示唆した」と綴っている。

 その上で、バイエルCEOが「間違いない。私たちはそれについて頻繁に話した」と今後の移籍の可能性について語ったとしている。

 また他にも、「彼はこの6ヶ月で上向きになり、集中している。前へ前へと進み、力強く見える。ペース的にも精神的にも一歩前進した。彼はティーンエイジャーから大人になり、素晴らしい結果を出している」と述べており、F1ドライバーとして、さらに人間性についても、称える言葉が並んだ。

 さらに、レッドブルの顧問であるヘルムート・マルコ氏が「まだ何も決まっていない」としつつも角田を高く評価したことにも触れながら、バイエルCEOが「私はユウキの着実な前進が彼にポジティブな光を当て、チームにとって興味深い存在になると信じている」と期待を寄せたと綴っている。

 これまでは過去のシーズンも含め、所属チーム内で軋轢を生む行為なども目立っていた角田。今季はチーム首脳も認めるほどの、人間としての“成熟度”がパフォーマンスに繋がっていると言えるだろう。コース上はもちろん、シートの行方も含め、間違いなく2024年シーズンで注目の1人となっている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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