11日(日本時間12日)に開幕する男子ゴルフのメジャー初戦、マスターズ・トーナメントで過去5度の優勝を誇るタイガー・ウッズ(48)が会場となる米ジョージア州のオーガスタGCで記者会見に臨み、「全てがうまくいけば、もう一度、勝てる」と6度目…

 11日(日本時間12日)に開幕する男子ゴルフのメジャー初戦、マスターズ・トーナメントで過去5度の優勝を誇るタイガー・ウッズ(48)が会場となる米ジョージア州のオーガスタGCで記者会見に臨み、「全てがうまくいけば、もう一度、勝てる」と6度目の栄冠に意欲を示した。

 満身創痍(そうい)で挑む大会だ。2021年2月に自動車事故で右足に重傷を負った。昨年4月のこの大会を途中棄権した後、足首の手術を受けた。右足の痛みは引いたが、背中やひざに負担がかかった。いまも鎮痛剤を使っているという。体について再三質問を受け、「毎日痛いよ」と答えた。

 マスターズへの思いは人一倍、強い。1997年大会を史上最年少の21歳3カ月で制し、メジャー初優勝を遂げた。当時、父と抱き合った光景がいまも脳裏に浮かぶ。22年後の2019年、5度目の優勝を飾ったときには息子とハグをした。「私の人生の一部になっている。家族にとっても、僕にとっても大きな意味がある」

 会見では衰えぬゴルフ愛を、柔らかな表情で語った。「今まで見ることができなかったような場所、世界に出会うことができた」「勝つか勝たないか、あの感覚が好きだ」

 マスターズは4大メジャー大会で唯一、会場が変わらない。年を経て、ティーイングエリアやグリーンの位置が変化しても、「グリーンの転がり方、動き方、角度、全体的な構成は変わっていない」。出場26回目。豊富な経験値を最大の武器にする。(オーガスタ=高橋健人)