10月に佐賀県内で開幕する国民スポーツ大会と全国障害者スポーツ大会（両大会の総称「SAGA2024」）を前に、全競技のトップを切ってオープン競技のブラインドテニスが6、7日に神埼中央公園体育館（神埼市神埼町鶴）であり、地元の佐賀が優勝した…

　10月に佐賀県内で開幕する国民スポーツ大会と全国障害者スポーツ大会（両大会の総称「SAGA2024」）を前に、全競技のトップを切ってオープン競技のブラインドテニスが6、7日に神埼中央公園体育館（神埼市神埼町鶴）であり、地元の佐賀が優勝した。優勝した佐賀の3選手には本大会と同じ「肥前びーどろ」がはめ込まれた八角形の金メダルが贈られた。

　ブラインドテニスは、鈴が入ったスポンジボールをラケットで打ち合う競技で、視覚障害の程度で返球までのバウンド数などが異なる。今大会には全国から6チーム19選手が参加、総当たりで戦い、平山幸夫選手（72）、古沢康行選手（67）=ともに佐賀市=、前田浩二選手（52）=嬉野市=で組んだ佐賀が5勝を挙げて優勝した。

　最年長の平山さんは10年ほど前に体験会でこの競技と出会い、「三度の飯より好きになった。サーブが決まれば快感で、それは（テニスと）同じ」と熱中している。今大会は全国から選手が集い、「みんな集まってくれて、感無量」と笑顔をみせた。正式競技のグランドソフトボールでも佐賀代表で出場予定の前田さんは金メダルを手に、「オープン競技だとメダルがないと思っていた。重みがあって、ずしっときます」。古沢さんは「全競技の一番最初に勝てたのは、はずみになってよかった」と喜んだ。関東で出場した国内第一人者の塩沢晴文選手（38）=静岡県掛川市=は「（普段はない）チーム戦が面白かった。佐賀は親切な人が多いイメージ」と振り返った。

　全障スポのオープン競技は、障害者スポーツの中で競技人口が少ないものの普及発展をめざし、10月までに計8競技がある。国スポでも正式競技のほかに県民が広く参加できるデモンストレーションスポーツ28競技などが予定されている。（森田博志）