山形県米沢市の「おしょうしな地域おこし協力隊員」に、今月から大学駅伝などで活躍したケニア国籍のガンドゥ・ベンジャミン・デゴワさん(32)が就任した。ランナーとして大会に出るほか、市の駅伝チームや子どもたちに教えたり、活動のようすをSNSで…

 山形県米沢市の「おしょうしな地域おこし協力隊員」に、今月から大学駅伝などで活躍したケニア国籍のガンドゥ・ベンジャミン・デゴワさん(32)が就任した。ランナーとして大会に出るほか、市の駅伝チームや子どもたちに教えたり、活動のようすをSNSで英語で発信したりする。

 ベンジャミンさんは日本大学在学中の2010年に出場した全日本大学駅伝では最終8区を担当。11位から7人抜きの4位でゴールした。区間2位に1分以上の差をつける区間賞だった。

 卒業後は社会人選手として活躍。20年から今年3月までは、栃木県壬生町で地域おこし協力隊員として、子どもたちに走る喜びを教えてきた。

 米沢市が県縦断駅伝や県女子駅伝の成績向上のために、経験豊富で自ら大会に出られる人材を求めていたところ、ベンジャミンさんから応募があり、驚いたという。

 市教育委員会スポーツ課に在籍し、4月下旬にある県縦断駅伝に選手としても出場する。2日の辞令交付式では「チームとしての目標は優勝で、私は区間賞を取りたい」と語った。駅伝チームや子どもたちへの練習のほか、大人向けのランニングイベントなども検討しているという。

 すでに米沢牛は食べたそうで「おいしかった」と喜んでいたベンジャミンさん。「子どもたちにスポーツの大切さを伝えていきたい」と語った。(大谷秀幸)