ドジャースで連日のように話題を生み出している大谷。その影響はやはり計り知れない。(C)Getty Images  日本が生んだスーパースターが去った影響は小さくない。大谷翔平(ドジャース)の引き留めに失敗したエンゼルス…

 

ドジャースで連日のように話題を生み出している大谷。その影響はやはり計り知れない。(C)Getty Images

 

 日本が生んだスーパースターが去った影響は小さくない。大谷翔平(ドジャース)の引き留めに失敗したエンゼルスである。

 2018年の入団以来、大谷はエンゼルスで二刀流を進化させ続けてきた。その過程に人々は熱狂し、チームもまたスポンサー収入などありとあらゆる面で恩恵を受けてきた。

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 ゆえに過去6年間でチームの核に成長を遂げていた大谷をFAで引き留められず、同じロサンゼルスに拠点を置くドジャースに移籍した影響は如実に現れているという。米スポーツ専門局『ESPN』によれば、今春のキャンプ時に集まった番記者の数は僅か3人で、3月末時点でのクラブハウスの雰囲気は「バスの停留所のような感じがした」という。

 世界的な知名度を誇るスーパーアスリートがいなくなったのだから、大きな変化が起きるのは必然だろう。「惰性で物事が動いている雰囲気だ」とエンゼルス内部の現況を伝えた『ESPN』は、「6年前にオオタニの存在がチームの全てを変えたが、彼がいなくなってからはその時と同じくらいの早さで元に戻った」とも指摘。さらに選手たちが漏らす“大谷ロス”を伝えている。

 技巧派右腕のグリフィン・キャニングは「ショウヘイがいなくなってここは変わる。前より楽になるとは言わない。彼は偉大な選手だからね」と前置きしたうえで、「チーム文化を大きく変えて、求めるアイデンティティを新たにしようとする時は、少し注目度が下がる方が僕らの利益になるかもしれない」と、メディアなどの外部からの関心が低下することで生じるポジティブな要素を訴えた。

 また、24歳の若手左腕リード・デトマーズは「他チームだったら心配しなくてもよかった事柄があった。彼がいる時、それは言うまでもなく良いことだが、少し雑音が多くはなる」と語り、率直な想いを赤裸々に明かしている。

「彼のいた時にはメディアがたくさんいたんだ。例えば、彼が怪我をしたとか、ハプニングが起きると、他の人たちがそのことに答えて意見を言わなくちゃいけない。僕らはプロだ。そういうことに慣れている。でも、今は以前より少し静かになったとは言えるね」

 大谷の抜けた「穴」はたしかに大きい。そこをエンゼルスがいかに埋め、戦っていくのかは、興味深く見守りたいところだ。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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