「春のお伊勢場所」として親しまれている第67回神宮奉納大相撲が3月31日、三重県伊勢市宇治中之切町の神宮相撲場で開かれた。春場所で110年ぶりの新入幕優勝を果たした尊富士はけがのため休場したが、100人を超す力士が参加。大勢の相撲ファンた…

 「春のお伊勢場所」として親しまれている第67回神宮奉納大相撲が3月31日、三重県伊勢市宇治中之切町の神宮相撲場で開かれた。春場所で110年ぶりの新入幕優勝を果たした尊富士はけがのため休場したが、100人を超す力士が参加。大勢の相撲ファンたちが力士らに声援や拍手を送った。

 土俵では早朝から若手の稽古が始まり、午前中は取組のほかに相撲甚句や禁じ手をおどけて実演する「初切(しょっきり)」などが披露された。午後には幕内力士15人が参加したトーナメントがあり、大関の琴ノ若が決勝で平幕の宇良を寄り切りで破り、優勝した。

 一方、伊勢神宮内宮の神苑(しんえん)では、「手数(でず)入り」と呼ばれる横綱の土俵入りがあった。午前11時ごろ化粧まわしをつけた役力士らが神職に先導されて宇治橋を渡り、三役そろい踏みに続いて、照ノ富士が不知火(しらぬい)型の土俵入りを奉納。観客から四股に合わせて「よいしょ!」のかけ声が飛んだ。(佐藤孝之)