(第96回選抜高校野球大会・決勝 第11日〈31日〉の見どころ)■ 健大高崎(群馬)―報徳学園(兵庫) 前回、決勝で敗れた悔しさを知る報徳学園は、その試合でも登板した間木歩、今朝丸裕喜がいずれも防御率1点台と1年間の成長を発揮している。 …

 (第96回選抜高校野球大会・決勝 第11日〈31日〉の見どころ)

■ 健大高崎(群馬)―報徳学園(兵庫)

 前回、決勝で敗れた悔しさを知る報徳学園は、その試合でも登板した間木歩、今朝丸裕喜がいずれも防御率1点台と1年間の成長を発揮している。

 ここまで交互に2試合ずつ先発。準決勝では間木が九回2死まで踏ん張った。最後の打者1人を抑えた今朝丸が、決勝では先発するか。4試合2失策で、球際の強さと個々の守備範囲の広さが光る堅守も心強い。

 打線はチームで長打が1本しかないが、犠打と盗塁を絡めてそつなく得点できる。全4試合で安打と打点を記録している4番斎藤佑征や、打率4割超の6番山岡純平の前に走者をためたい。

 健大高崎の打線は今大会でも屈指だが、今朝丸らから連打で大量点は望みにくい。ただ、伝統の「機動破壊」は健在で、打球判断やスタートの良さで先の塁を奪う走塁技術は、決勝でも間違いなく力になる。

 鍵となるのは、健大高崎の2年生投手陣か。エース佐藤龍月(りゅうが)はスライダーの切れが抜群で、21回無失点。ただ、準々決勝で痛めた左手の指の状態が不安。最速150キロの石垣元気は準決勝で116球を投げた。

 連戦を含む全5試合のトーナメントを戦った経験値がある分、報徳学園がわずかに有利と見る。(大坂尚子)

     ◇

 箱山遥人主将(健) 「打力がある選手が集まって打線は厚みがある。走塁技術も学んで、『攻撃的な機動破壊』ができつつある。ここまで来たら甲子園の頂点をめざしたい」

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 間木歩主将(報) 「相手は機動力に加えて、打撃もいい印象がある。いつも通り、守りがカギになる。自分たちも優勝には強いこだわりがあるし、気持ちの強い方が勝つと思っている」

■健大高崎の戦績

1回戦  4―0 学法石川

2回戦  4―0 明豊

準々決勝 6―1 山梨学院

準決勝  5―4 星稜

■報徳学園の戦績

1回戦  3―2 愛工大名電

2回戦  6―1 常総学院

準々決勝 4―1 大阪桐蔭

準決勝  4―2 中央学院