(30日、第96回選抜高校野球大会準決勝 健大高崎5―4星稜) 高めの速球に振り遅れた。4番萩原獅士(れお)の空振り三振で星稜(石川)の春は終わった。「きょう無安打の自分が打てば、流れがくる」。九回2死走者なし。ボールカウント3―1になっ…

 (30日、第96回選抜高校野球大会準決勝 健大高崎5―4星稜)

 高めの速球に振り遅れた。4番萩原獅士(れお)の空振り三振で星稜(石川)の春は終わった。「きょう無安打の自分が打てば、流れがくる」。九回2死走者なし。ボールカウント3―1になっても四球は狙わず、振っていった。萩原なりの意地だった。

 優勝した明治神宮大会の、準々決勝と準決勝で本塁打を放ったスラッガーだ。秋の王者として選抜大会に乗り込む直前、チーム内でインフルエンザが広がり、自身も1週間ほど練習できなかった。戻ってみると、打撃のタイミングがうまく合わなくなっていた。

 準々決勝の阿南光(徳島)戦で先制適時打こそ放ったが、大会通算で16打数2安打1打点。夏は「絶対優勝する。それだけ」。赤い目に闘志を宿して、短く言った。

 ●山下智将監督(星) 「佐宗は本調子ではない中で、最後までがんばって投げてくれた。打撃は夏に向けて鍛え直したい」