ベストな状態で打撃に取り組むために――。中央学院の森田倫揮(ともき)選手(3年)は昨秋から、ルーティンを変えた。以前は走って打席に入っていたが、今は歩いて向かう。「ネクストバッターズサークルから気持ちを作るようにした」 きっかけは、中村研…

 ベストな状態で打撃に取り組むために――。中央学院の森田倫揮(ともき)選手(3年)は昨秋から、ルーティンを変えた。以前は走って打席に入っていたが、今は歩いて向かう。「ネクストバッターズサークルから気持ちを作るようにした」

 きっかけは、中村研心主将(3年)の父で淑徳大の野球部監督を務める中村安孝さんの言葉だった。

 「打つことだけに集中しなきゃ。自分の打席なんだから、自分勝手になっていい」。試合を観戦していた安孝さんがそう話していたことを親から聞いた。

 緊張すると、焦る。落下した相手捕手のマスクを拾いに行き、戻ってくると集中し切れない打席もあった。「打つこと以外は考えない」。打席に向かうときから、自分の打撃に集中するようにした。

 相手投手が投球する際の動きに落ち着いて合わせられるようになり、結果もついてきた。昨秋の公式戦は42打数17安打で打率は4割5厘。チームで3番目の12打点を挙げた。

 甲子園に入り、準々決勝までの3試合で11打数3安打。大会前は打率5割を目標にしていた。30日の準決勝もルーティンで集中力を高める。

 第96回選抜高校野球大会第10日の30日、中央学院は準決勝第2試合(午後1時半開始予定)で報徳学園(兵庫)と対戦する。(杉江隼)