中央学院の4番打者として、打線を牽引(けんいん)してきた中村研心主将(3年)は甲子園で思うような打撃ができず、苦心している。 全試合で安打を記録した。だが、打ち上げたり、引っかけたりした打球が多く、打点も1。昨秋の公式戦は18安打を放ち、…

 中央学院の4番打者として、打線を牽引(けんいん)してきた中村研心主将(3年)は甲子園で思うような打撃ができず、苦心している。

 全試合で安打を記録した。だが、打ち上げたり、引っかけたりした打球が多く、打点も1。昨秋の公式戦は18安打を放ち、7本が長打で16打点を挙げた。いずれもチームトップで、勝利に貢献した。

 甲子園での結果は満足がいくものとは言えないが、「みんなバットを振れている。チームが勝てているので良いと思う」。昨秋の千葉県大会地区予選の敗戦から、「チーム」になるために声を掛け、誰よりも率先して行動してきた。

 「自分が打ってチームの勝利につながるのが一番」。4強までの快進撃を喜ぶ一方、個人としての思いは強い。中村主将の奮起が中央学院を決勝に導く鍵になる。

 相馬幸樹監督は2回戦と準々決勝のキーマンに中村主将を挙げていた。「まじめで良い子。考えすぎてしまうが、打ってほしい」と準決勝でも期待する。チーム全体については選手たちの力を信じている。「もっとできる。ポテンシャルはある。挑戦したい」

 第96回選抜高校野球大会第10日の30日、中央学院は準決勝第2試合(午後1時半開始予定)で報徳学園(兵庫)と対戦する。(杉江隼)