今週の土曜日は、中山競馬場でダービー卿チャレンジトロフィー(GIII・芝1600m)が行われます。  過去10年のダービー卿CTを見ると、22年が三連単55万馬券の大波乱。20年は三連単41万馬券、14年が三連単31万馬券と波乱の決着も…

 今週の土曜日は、中山競馬場でダービー卿チャレンジトロフィー(GIII・芝1600m)が行われます。

 過去10年のダービー卿CTを見ると、22年が三連単55万馬券の大波乱。20年は三連単41万馬券、14年が三連単31万馬券と波乱の決着も目立ちます。

 これはダービー卿CTがハンデ戦である事が要因と考えられます。ハンデ戦は各馬に勝つチャンスがあるように能力や実績などから斤量が決められます。能力や実績に劣る馬でも、斤量の恩恵がある事で好走する可能性が広がります。この事が波乱を引き起こす要因と言えそうです。

 また、人気馬が精彩を欠いている事も荒れる要因と言えます。過去10年のダービー卿CTでは2番人気以内の馬が2勝2着2回3着3回で複勝率は35%。人気ほどの信頼度は感じられませんし、人気にとらわれずに柔軟な予想をする事が的中に近づくための鍵になりそうです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
斤量57.5キロ以上で出走(ただし、GII以上で連対実績のある馬は除く)
[0-0-0-7]複勝率0%
該当馬:インダストリア、ダディーズビビッド、ディオ
(過去の該当馬:22年ザダル4番人気10着、18年マルターズアポジー3番人気9着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるディオが該当しました。

 ハンデ戦らしく斤量の重い馬は良績が少なくなっています。特に斤量57.5キロ以上の馬はハンデの恩恵を受けられる馬との斤量差が大きいために苦戦傾向となっています。

 GIIやGIなど今回よりも格上のレースで連対している馬については、多少重い斤量を背負ったとしても圧倒的な能力差を活かし好走する可能性があります。しかし、そのような実績のない斤量57.5キロ以上の馬には好走例がありません。これは能力や実績以上に斤量が見込まれ過ぎている事が要因と言えます。

 今回、ディオは斤量57.5キロでの出走となりますが、GII以上の連対歴がありません。それどころかGIIIでも連対した経験がなく、これまでの実績を考えると斤量は見込まれ過ぎている印象です。

 近走は安定した走りで勢いは感じられますが、どれも今回より格下のレースでの結果ですし鵜呑みにはできません。人気ほどの信頼はしづらいですし、配当妙味や過去の傾向を踏まえれば本馬の評価を下げる事も考えておきたいところです。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。