(28日、第96回選抜高校野球大会準々決勝 中央学院5―2青森山田) 中央学院の背番号「1」、蔵並龍之介は強気に攻めた。 一回、その気持ちが空回りし、暴投も絡んで1点を失った。二回以降も毎回走者を出したが「反省は試合後にやればいい。一人ひと…

(28日、第96回選抜高校野球大会準々決勝 中央学院5―2青森山田)

 中央学院の背番号「1」、蔵並龍之介は強気に攻めた。

 一回、その気持ちが空回りし、暴投も絡んで1点を失った。二回以降も毎回走者を出したが「反省は試合後にやればいい。一人ひとり、集中して打ち取ろう」と割り切る。五回2死一、二塁のピンチでは、内角へ直球を投じて見逃し三振。八回途中まで8安打5四球を許し、137球を要しながらも、1失点でしのいだ。

 大会中は調子が上がらず、1回戦も前日の2回戦も出番なし。チームは背番号「10」の臼井夕馬、遊撃手の颯佐(さっさ)心汰の継投で勝ち上がってきた。大会中の練習では「思うような球がいかなくて、自分にイライラした」とブルペンで涙を流したこともある。ただ、エースナンバーを託された意地があった。

 復調を感じ、「連戦もあって、ちょうどタイミングがはまった」という相馬幸樹監督の起用に見事応えた。「2人が控えているから全力で投げられた」と蔵並。3本柱で準決勝に臨む。(大坂尚子)