(27日、第96回選抜高校野球大会2回戦 報徳学園6―1常総学院) 報徳学園(兵庫)の打線は大振りしない。狙いを絞り、打つべき球を確実に捉えた。 象徴的だったのは三回の攻撃だ。1死一、二塁で、4番の斎藤佑征(ゆうと)は外角の浮いた変化球を…

 (27日、第96回選抜高校野球大会2回戦 報徳学園6―1常総学院)

 報徳学園(兵庫)の打線は大振りしない。狙いを絞り、打つべき球を確実に捉えた。

 象徴的だったのは三回の攻撃だ。1死一、二塁で、4番の斎藤佑征(ゆうと)は外角の浮いた変化球を鋭いスイングで中前へ。先制適時打で主導権を引き寄せた。1回戦で完封していた常総学院(茨城)の先発・小林芯汰から放った10安打のうち、7本は真ん中から高め。斎藤は「みんな低めの変化球は振らない、という意識だった。つなぐ気持ちが点になった」。

 1回戦は11安打中10本が、この日は全12安打が単打だった。4安打を放った3番の西村大和は言う。「去年みたいに長打のある選手はいない。でも、後ろにどんどんつないで『線』になれるのが僕たち」。学校にとって甲子園で春夏通算100試合目を、持ち味満点の勝利で飾った。