(第96回選抜高校野球大会・準々決勝 第9日〈28日〉の見どころ。丸数字は試合順)■ (1)星稜(石川)―阿南光(徳島) 星稜の注目は6番打者で捕手の能美(のみ)誠也。1回戦の田辺(和歌山)戦で2安打し、八戸学院光星(青森)との2回戦も一…

 (第96回選抜高校野球大会・準々決勝 第9日〈28日〉の見どころ。丸数字は試合順)

■ (1)星稜(石川)―阿南光(徳島)

 星稜の注目は6番打者で捕手の能美(のみ)誠也。1回戦の田辺(和歌山)戦で2安打し、八戸学院光星(青森)との2回戦も一回に適時打を放った。打席での好調ぶりを生かしつつ、エース左腕・佐宗翼を好リードでもり立てたい。

 阿南光は右腕・吉岡暖(はる)が1回戦で11、2回戦で14の三振を奪うなど、計263球で2試合連続完投。どちらの試合も一回に先制しており、好調の2番西村幸盛ら、右打者の活躍でこの試合でも先手を奪いたい。

■ (2)健大高崎(群馬)―山梨学院

 昨秋の関東大会準決勝と同じ顔合わせ。その時は3―2で山梨学院が勝った。

 健大高崎は二枚看板が好調で、今大会は2試合連続無失点。左腕佐藤龍月(りゅうが)はスライダーにキレがあり、14回で15奪三振。右腕石垣元気も2回戦で最速149キロを記録した。

 山梨学院はエース右腕の桜田隆誠ら打たせて取るタイプの投手陣を、今大会無失策の堅守でもり立てたい。昨秋のような接戦に持ち込めれば、勝機が広がる。

■ (3)中央学院(千葉)―青森山田

 中央学院は2試合連続2桁安打と打線が活発。2回戦では青木勝吾、小沢遼大の1、2番が盗塁を決めるなど、昨秋13試合で42盗塁の機動力も光った。青森山田の二枚看板、関浩一郎と桜田朔から連打はそう望めないだけに、足でも揺さぶりたい。

 2試合連続サヨナラ勝ちの青森山田には勢いがある。特に注目したいのは背番号「14」の蝦名翔人。2回戦の八回に代打で登場し、広陵の好右腕、高尾響からチーム初安打を放つなど2安打2得点だった。勝負どころで突破口になれるか。

■(4)大阪桐蔭―報徳学園(兵庫)

 昨春の準決勝と同じ顔合わせになった。そのときは報徳学園が驚異的な粘りで5点差をひっくり返した。逆に、昨秋の近畿大会準々決勝では大阪桐蔭が競り勝った。

 1年前、流れを引き寄せる投球をしたのが2年生だった間木歩と今朝丸裕喜の両右腕。今大会も今朝丸が7回1失点、間木は11回で2失点と好調だ。大阪桐蔭もここまで平嶋桂知(かいち)、中野大虎(だいと)ら計4投手で3失点と安定感は抜群。

 投手戦が予想されるが、両チームとも1回戦より2回戦のほうがバットを振れており、低反発バットにも対応し始めている印象。守りでは与四球やミス、打撃では長打が試合を左右しそうだ。