大リーグは26日(日本時間27日)、オープン戦の全日程を終了した。ドジャースの大谷翔平はアナハイムでのエンゼルス戦に「2番・指名打者」で先発出場し、2打数無安打で退いた。 カブスの今永昇太は登板4試合目となったカージナルス戦で四回途中8安…

 大リーグは26日(日本時間27日)、オープン戦の全日程を終了した。ドジャースの大谷翔平はアナハイムでのエンゼルス戦に「2番・指名打者」で先発出場し、2打数無安打で退いた。

 カブスの今永昇太は登板4試合目となったカージナルス戦で四回途中8安打4失点で、防御率は5・68だった。同僚の鈴木誠也は欠場したが、打率4割5分9厘、6本塁打と好調を維持。レッドソックスの吉田正尚はレンジャーズ戦に「4番・指名打者」で出場し、2打数2安打。打率2割7分1厘、1本塁打でオープン戦を終えた。

 27日は試合がなく、ソウルで開幕2連戦を行ったドジャースとパドレス以外の28球団は、28日(同29日)にシーズン初戦を迎える。

■古巣から大谷にエール

 粋な計らいを受けても、ドジャースの大谷翔平に快音はなかった。

 2018年から6シーズンを過ごした古巣・エンゼルスの本拠で、移籍後初めての試合。「2番・指名打者」で先発出場し、一回1死で第1打席を迎えると、場内スクリーンにサプライズ映像が流された。

 内容は、昨季までの功績をたたえるもの。投打「二刀流」で活躍したプレー集や同僚と触れ合う様子が映され、昨年のMVP(最優秀選手賞)を祝福した。

 大谷は打席を外し、約1分間の映像に見入った。最後まで見終わるとヘルメットを取り、場内を見渡しながら2、3度、頭を下げ、かつてのチームメートやファンへ感謝した。

 だが、この打席では外角高めの96マイル(約154キロ)直球に空振り三振。四回の第2打席も内角低めのスライダーにバットは空を切り、空振り三振に。次の打席では代打を送られた。

 エンゼルス時代から二人三脚で歩んできた通訳の水原一平氏が20日、違法賭博に関与した疑いでドジャースを解雇された。21日にソウルであった開幕第2戦のパドレス戦からこの日までの4試合で11打数1安打と、調子は下降気味だ。

 25日は賭博問題について自ら経緯を説明し、自身の潔白を主張。「シーズンに向けてスタートを切りたい」と話していたが、激動の渦中にあって、心身ともに万全とは言えない。

 2打席を終えた大谷はベンチ裏に下がり、試合中に球場を後にした。ロバーツ監督は「ここ3試合は良い打球が見られなかった。あしたは休みだし、準備は整うと思う」と期待を込めた。(アナハイム=高橋健人)