第96回選抜高校野球大会に出場している山梨学院は26日第2試合(午前11時半開始予定)で創志学園(岡山)と対戦する。両校とも1回戦を7得点で快勝。いずれも甲子園優勝経験のある同学年の監督が指揮を執っており、見どころの多い一戦になりそうだ。…

 第96回選抜高校野球大会に出場している山梨学院は26日第2試合(午前11時半開始予定)で創志学園(岡山)と対戦する。両校とも1回戦を7得点で快勝。いずれも甲子園優勝経験のある同学年の監督が指揮を執っており、見どころの多い一戦になりそうだ。

 雨で日程が2日順延となった山梨学院は25日、兵庫県西宮市の津門中央公園野球場で練習した。吉田洸二監督は「試合を前に、屋外のグラウンドで練習ができて良かった」。相手を想定して左腕の打撃投手を務めた卒業生の松原翔さん(22)は「相変わらず良く振れている」と話した。

 山梨学院は初戦で、京都外大西に1点を先取されながら、スクイズを含む5犠打など細かい作戦をきっちりと決め、8安打7得点と効率の良い攻撃で7―1で勝利した。

 吉田監督は前回の選抜大会の優勝に加え、前任の清峰(長崎)でも選抜優勝経験がある。1回戦では「背番号2桁」の2選手の起用が的中。大会直前までメンバー外だった先発の津島悠翔投手(2年)が6回を1失点に抑える好投を見せ、昨秋の関東大会で控えだった3番打者・河内佑樹選手(3年)が4打数2安打を放った。2回戦でこの2人をどのように用いるのかが注目される。

 大会前にインフルエンザにかかり、体調の回復度合いが心配されたエース桜田隆誠投手(3年)も救援し3イニングを零封。どちらが先発するにせよ、津島投手との強力な継投ができることも心強い。

 創志学園は1回戦で、21世紀枠の別海(北海道)を相手に、先発の左腕エース・山口瑛太投手(3年)が被安打4、14奪三振で完封。打線も10安打で7得点した。

 門馬敬治監督は前任の東海大相模(神奈川)で、選抜3回、夏1回の優勝を成し遂げている。1回戦で左腕を攻略した山梨学院に対し、1回戦で完封勝利した山口投手をぶつけてくるのか、二枚看板のもう1枚、速球派の長身右腕・中野光琉投手(3年)に切り替えるのかもポイントとなりそうだ。

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 山梨学院の吉田監督に初戦の手応えや2回戦の戦い方を聞いた。

 ――1回戦の勝因は

 先発の津島が6イニングを無四球の好投で試合をつくったこと。バントなどの細かい作戦が決まったことです。

 ――創志学園戦のポイントは

 相手には左右の好投手がいる。右投手はまだ選抜大会で投げていないので秋からどれだけ伸びているのか分からないが、相手の投手からどれだけ点を取れるかということでしょう。こちらとしては相手を3点以内に抑えたい。

 ――雨による日程順延の影響は

 1回戦の後、体に張りが出た津島、インフルエンザで体調を崩して回復過程にある桜田に調整時間ができ、中国地区の学校で情報が少ない創志学園を研究する時間もできたので、プラスに考えています。

 ――1回勝ったことで勢いに乗れそうですか

 そうであればいいですね。先発した津島、練習試合の好結果を評価して3番に起用した河内は自信になったでしょうし、今後も起用していくことになると思います。他の選手も、練習してきたことが甲子園でできたことで自信を深め、落ち着いてプレーできているように感じます。(三宅範和)