1回5失点でKOされた山本。次回登板では本来のピッチングを取り戻せるか(C)Getty Images  ドジャース、山本由伸のMLB初登板となった3月21日、ソウルでのパドレス戦は大きな注目を集めた中、1回5失点でマウ…

 

1回5失点でKOされた山本。次回登板では本来のピッチングを取り戻せるか(C)Getty Images

 

 ドジャース、山本由伸のMLB初登板となった3月21日、ソウルでのパドレス戦は大きな注目を集めた中、1回5失点でマウンドを降りるという結果に終わった。チームも11-15で敗れ、山本は敗戦投手として記録され、メジャー初黒星を喫している。

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 大谷翔平とともに、巨額契約でドジャース入りを果たし、ワールドシリーズ優勝のための戦力として迎え入れられていただけに、前評判通りの内容とならなかったことは明白だ。4安打を浴び2四死球と、NPB時代とは程遠い投球となるなど、シーズン初戦のこの結果は、今後の登板へ大きな不安を残した感も否めない。

 だが、試合後には山本本人より、セットポジションが課題だったなどとして、「どうすれば直せるかは分かっています」と問題点を理解しているとのコメントも聞かれたこともあり、米国内の評価でも決して悲観的な声ばかりではない。

 スポーツメディア『EssentiallySports』は現地時間3月23日(日本時間24日)、山本のパドレス戦のピッチングを踏まえ、「今月のソウル・シリーズでのヨシノブ・ヤマモトのドジャースデビューは、単なる失敗ではなかった」と振り返っている。

 さらに、「初日から完璧な投球を期待する者はいない。特に、新人の弱点を暴こうと躍起になっている打者と対戦する場合はなおさらだ」と論じており、「ヤマモトの苦闘は単なる緊張にとどまらないようだ。本当の問題は、何が悪かったかではなく、この投手がメジャーリーグを制覇するという独特の難題を克服できるかどうかだ」と指摘。

 また同メディアは、山本自身が試合直後に課題を分析している点にも言及しながら、「これは技術の問題ではない。ヤマモトは、ドジャースのコーチ陣の助けを借りれば、このプロセスを克服できると確信している」として、今後の改善が可能だと見通している。

 トピックでは、デビューマウンド後、米国内で日本人右腕のスキルを疑問視する声が多く上がったことなどを紹介しながらも、「不安定なスタートではあったが、ヨシノブ・ヤマモトが悪い投手になるわけではない。ドジャースは、最初の完璧な登板ではなく、彼の才能に大きく賭けるべきだ」と同メディアによる見解を示している。

 歴代の日本人投手デビューマウンドでも、極端な内容に終わってしまったが、次回以降、米国での登板では結果が残せるか。山本、そしてドジャースコーチングスタッフの修正能力も注目されることになるだろう。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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