(20日、第96回選抜高校野球大会1回戦 創志学園7―0別海) ウインドヒルひがし北海道スタジアム、札幌ドームと、全道大会までの6試合は、いずれも会場が人工芝の球場。史上最東端からの出場となった別海(北海道)は、昨秋の新チーム発足後初めて…

 (20日、第96回選抜高校野球大会1回戦 創志学園7―0別海)

 ウインドヒルひがし北海道スタジアム、札幌ドームと、全道大会までの6試合は、いずれも会場が人工芝の球場。史上最東端からの出場となった別海(北海道)は、昨秋の新チーム発足後初めて、「土」の球場で公式戦に臨んだ。

 学校のグラウンドは土でできているものの、公式戦で、しかも、舞台は春夏通じて初の甲子園。これまでとは勝手が違ったようだ。

 三回までは打球の正面まで足を運び、4度あった内野ゴロを難なくさばいた。ところが四回、遊撃手・影山航大の失策から相手に先行を許してしまう。終わってみればチームで計5失策と、守りからリズムを崩して大量失点を喫してしまった。

 「人工芝だと思い切って打球へ向かっていけるのですが、試合が進むと(地面が)荒れてイレギュラーもあった。自分で足でならしていたんですが」と影山。二塁手の千田涼太も「打球速度や球の跳ね方が違った」。

 ただ、島影隆啓監督は「甲子園は守りやすい。単に実力不足」と言い訳をしなかった。「元々は投手中心に守って勝つチーム。やり残したことがある」という言葉通り、チームは九回1死から4―6―3の併殺プレーを完成させてみせた。この経験を持ち帰り、あらためて夏に戻ってくることを誓っていた。(福角元伸)

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 ●島影隆啓監督(別) 「守備からリズムをつくるチームだが、5失策は力不足。好機は作れていたので、攻撃に関してはできることをやった」

 ▼21世紀枠のチーム、3年連続初戦敗退 田辺(和歌山)に続き、別海(北海道)が敗れた。前年の第95回大会では石橋(栃木)、城東(徳島)、氷見(富山)がいずれも初戦で敗退。第93回大会では具志川商(沖縄)が同じ21世紀枠の八戸西(青森)を破っている。21世紀枠が一般選考枠に勝利したのは、第87回大会で松山東(愛媛)が二松学舎大付(東京)を破ったのが最後。