第96回選抜高校野球大会で、前回の優勝校・山梨学院は20日の第2試合(午前11時半開始予定)で京都外大西と対戦する。山梨学院の吉田洸二監督と、京都外大西の上羽功晃監督に相手校の印象や意気込みを聞いた。  ――相手チームの印象は。 吉田 投…

 第96回選抜高校野球大会で、前回の優勝校・山梨学院は20日の第2試合(午前11時半開始予定)で京都外大西と対戦する。山梨学院の吉田洸二監督と、京都外大西の上羽功晃監督に相手校の印象や意気込みを聞いた。

 ――相手チームの印象は。

 吉田 投手が良くて、足を使ってくるチーム。うちとしてはやりにくい相手だと感じている。

 上羽 昨年の選抜前に練習試合をしてもらって、素晴らしいチームだと感じた。1年経って、選抜という良い舞台で試合ができて幸せだ。良い野球を吸収して、自分たちも強くなりたい。

 ――相手の注目する選手は。

 上羽 桜田投手は常に冷静で、大人の投球ができる。にくたらしいくらい投球がうまい。少し打たれても次を抑えればいいと動じないし、素早い牽制(けんせい)など、走者を出しても動かさない技術を持っているようだ。

 吉田 田中投手が投打の軸だと考えている。高校生としては精度が高い2種類の変化球があり、これでストライクが入れば、春の段階の打力ではなかなか打てない。彼に伸び伸びやられたら、厳しい試合になることが予想できる。

 ――現在のチーム状態は。

 吉田 一冬越えて、練習では、バットが低反発に変わったことを感じさせないくらいの強い打球になったという手応えはあった。しかし、最近の練習試合では、それが体現されないもどかしさがあった。本番に強い自分たちの持ち味を信じて、初戦に臨みたい。

 上羽 自分たちも打撃が課題と考えて、バットを振り込むなどして冬の練習に取り組んだが、最近の練習試合などで、打つ方はそう変わらないと感じた。今は、もう一回、投手と守備をしっかりまとめることをやっている。

 ――どんな試合展開に持ち込みたいか。

 吉田 2点前後の得点で、後半勝負に持ち込みたい。うちは延長になるほど強さが出るので。打てないことは半分覚悟している。初戦ということで野手が浮足立ったりせずに、最少失点で試合を進めたい。2―1とか、3―2とかの試合になるのではないか。

 上羽 自分たちも、戦い方としては同じように考えている。秋から一戦一戦力を付けてきたことなども含め、よく似たチームカラーだ。自分たちは18年ぶりで初出場みたいなものなので、試合の前半に、いっぱい元気が出るような準備をして、良い入りをしたい。

 ――初戦に向けての意気込みを。

 吉田 似たチーム同士で、どちらが自分たちの持ち味を出せるか。相手を倒すというより、自分たちの野球ができたら、という気持ちが強い。

 上羽 うちも同じ話をしている。相手じゃなくて、自分たちのできることをやっていこう、それであかんかったらしゃーないと。例えば、足を使って、それで防がれてしまったらしゃーないと。そう思ってやっている。(三宅範和)