(19日、第96回選抜高校野球大会1回戦 健大高崎4―0学法石川) 学法石川(福島)の先発・佐藤翼は、出場校中トップのチーム打率3割9分7厘と強打の健大高崎(群馬)を相手に動じなかった。先発登板を言い渡されたのは、試合直前のバスの中。「や…

 (19日、第96回選抜高校野球大会1回戦 健大高崎4―0学法石川)

 学法石川(福島)の先発・佐藤翼は、出場校中トップのチーム打率3割9分7厘と強打の健大高崎(群馬)を相手に動じなかった。先発登板を言い渡されたのは、試合直前のバスの中。「やるしかない」と腹をくくった。

 直球は130キロ前後と速くない。だから内外角を丁寧に突いた。六回に暴投で先取点を献上し、七回途中まで投げて3失点だった。

 甲子園のマウンドを十分に楽しんだ。ただ、悔いが残っている。同級生で背番号「2」をつける大栄利哉が、大会前に左足のすねを骨折し、大舞台でバッテリーを組めなかったことだ。「あいつに一番投げたかった」。まだ2年生。夏、春、夏とあと3回、チャンスはある。「甲子園に戻ってこられれば、チャンスはある。(今回で)自信がついた。今度はエースになって戻ってきたいです」

 ●佐々木順一朗監督(学) 「先取点を取れていたら、相手も少し慌てたと思う。仕掛ける前にバントができなかった。それほどレベルの高い投手だった」