第96回選抜高校野球大会の開会式が18日、阪神甲子園球場であった。前回優勝校の山梨学院は「全員で優勝旗を返しに行く」という新チームの目標を果たし、全出場校の先頭で堂々の行進を見せた。同校は大会3日目の第2試合(20日午前11時半開始予定)…

 第96回選抜高校野球大会の開会式が18日、阪神甲子園球場であった。前回優勝校の山梨学院は「全員で優勝旗を返しに行く」という新チームの目標を果たし、全出場校の先頭で堂々の行進を見せた。同校は大会3日目の第2試合(20日午前11時半開始予定)で京都外大西と対戦する。

 入場行進の最初に、前回優勝校として校名がアナウンスされると、観客席から大きな拍手が湧いた。校名のプラカードを持った中谷優花マネジャー(3年)に、それぞれ優勝旗、優勝杯、選抜旗を持った中原義虎主将(3年)、梅村団副主将(2年)、針尾泰地選手(3年)が続いた。ほかの選手は身長順に2列に並び、河内佑樹選手(3年)の掛け声に合わせ、手を大きく振って行進した。

 全校が入場を終えると、前回優勝校の栄誉をたたえて、校歌が流れる中、校旗が掲揚され、球場のモニターに山梨学院の選手たちの表情が映し出された。選手の先頭を歩いて、ここまで仲間の顔を見ることがなかった中原主将は「みんないい顔をしている」と安心したという。

 続いて、いよいよ優勝旗と優勝杯の返還。中原主将と梅村副主将が、並んだ選手たちの中から進み出て、昨年持ち帰った優勝旗と優勝杯を返還し、代わりにレプリカを受け取った。

 中原主将は「本物の優勝旗は、歴代優勝校の校名の帯も付いて、レプリカよりずっと重い。また持ちたいと思いました」。行進から返還までの待機中、重い優勝杯を両腕で持ち続けた梅村副主将は「腕が疲れました」と振り返った。

 開会式を終えた中原主将は、2日後に迫った初戦に向け、「『俺達はチャレンジャー』の気持ちを持って一戦一戦全力で戦う」と改めて闘志を燃やしていた。(三宅範和)