バスケットボール女子・Wリーグのプレーオフが3月30日、開幕する。昨年10月に開幕したレギュラーシーズンは各26試合を終え、勝率で上位8チームが出場する。今季は1位の富士通が23勝3敗、2~4位のデンソー、ENEOS、トヨタ自動車が22勝…

 バスケットボール女子・Wリーグのプレーオフが3月30日、開幕する。昨年10月に開幕したレギュラーシーズンは各26試合を終え、勝率で上位8チームが出場する。今季は1位の富士通が23勝3敗、2~4位のデンソー、ENEOS、トヨタ自動車が22勝4敗と例年以上に上位勢の実力が接近。大混戦を制するのは、どのチームか。

 昨季優勝したENEOSから富士通に移籍した日本代表主将の林咲希は「中盤戦からチームの歯車がかみ合ってきた。余計なミスが少なくなってきた」とチーム状態に自信を見せる。司令塔の町田瑠唯はアシストランク1位。加入2年目で身長190センチのジョシュア・ンフォンノボン・テミトペの成長が著しい。準決勝からの登場で、2007年度以来の優勝を狙う。

 2位のデンソーは昨年末の皇后杯全日本選手権で初優勝。日本代表のインサイドを支える高田真希、馬瓜エブリン、赤穂ひまわりとタレントはそろっている。今季から加入した馬瓜は「勝ちきれるチームにしたい」と控えめだったメンバーに活力をもたらした。初のリーグ優勝を果たし、二冠達成をめざす。

 2連覇がかかるENEOSは、日本代表の司令塔も務める宮崎早織が「人生初」という主将に就任。渡嘉敷来夢とのホットラインは健在だが、3年目の三田(さんた)七南(なな)ら若手の成長に手応えを感じているという。宮崎は「三田はフィジカルが強くて、シュートも打てる。本当に何でもできる子がこんなに近くにいたんだ、という驚きがあった。プレーオフも注目してほしい」。

 2季ぶりの優勝をめざすトヨタ自動車は、日本代表の主力で、パリ五輪切符をつかんだ2月の世界最終予選の最優秀選手に輝いた山本麻衣の勝負強さが鍵を握りそうだ。エースは「レギュラーシーズンはいい時も悪い時もあった。ここから自分が暴れて、引っ張っていければ」と誓う。

 プレーオフは、3月30日に群馬・高崎アリーナで行われるセミクオーターファイナル、シャンソン化粧品(レギュラーシーズン5位)―アイシン(8位)、トヨタ紡織(6位)―日立ハイテク(7位)で開幕。翌31日に準々決勝を行う。

 2戦先勝方式の準決勝(4月6日~)、決勝(同13日~)は東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで開催される。(野村周平)