18日、選抜高校野球大会1回戦、八戸学院光星(青森)5―3関東第一(東京) エースの真価が問われる場面が中盤にきた。 五回、八戸学院光星の洗平比呂投手(3年)は、2死から、失策が絡んで先取点を許した。3、4番に連続四球を与えてなおも満塁のピ…

18日、選抜高校野球大会1回戦、八戸学院光星(青森)5―3関東第一(東京)

 エースの真価が問われる場面が中盤にきた。

 五回、八戸学院光星の洗平比呂投手(3年)は、2死から、失策が絡んで先取点を許した。3、4番に連続四球を与えてなおも満塁のピンチを迎えた。

 5番打者に4球ファウルで粘られたが、8球目を右飛に打ち取り、追加点を許さなかった。「五回を抑えたのが大きかった」

 この日は変化球中心に低めを突いたが、ファウルで粘られる場面が目立った。それでも崩れなかった。

 記憶にあるのが昨夏の甲子園準々決勝、土浦日大(茨城)戦だ。三回、2死から先取点を許し、さらに2失点した。2―9で敗れ、結果的に3点目が決勝点になった。

 同点の九回は1死から足の速い1番を出したが、牽制(けんせい)球で刺してサヨナラ負けの芽を摘んだ。以前はよくあった走者を出すと表情を変える場面はほとんどなく、スタミナが課題だったが、この試合は九回156球を投げて2失点だった。

 仲井宗基監督は「今年のチームは投手力が中心。リニューアルした光星の野球を展開したい」と話している。洗平投手のほか、岡本琉奨、森田智晴(いずれも3年)とすべて左腕の3本柱が注目されるが、その象徴は、成長した洗平投手だろう。

 自身3度目の甲子園で、チームはすべて初戦を突破した。過去2度との違いを問われると、「自分が引っ張ってのものですから、これまでとは違います」。背番号1はきっぱり言った。(八鍬耕造、渡部耕平)