17日に英国・バーミンガムで閉幕したバドミントンの全英オープンは、日本勢が3種目の決勝に進んだが、いずれも敗れて準優勝だった。女子シングルスの山口茜(再春館製薬所)はカロリナ・マリン(スペイン)と対戦し、0―1で迎えた第2ゲーム途中に棄権…

 17日に英国・バーミンガムで閉幕したバドミントンの全英オープンは、日本勢が3種目の決勝に進んだが、いずれも敗れて準優勝だった。女子シングルスの山口茜(再春館製薬所)はカロリナ・マリン(スペイン)と対戦し、0―1で迎えた第2ゲーム途中に棄権した。ダブルスは混合の渡辺勇大、東野有紗組(BIPROGY)が世界ランキング1位の鄭思維、黄雅瓊組(中国)にストレート負け。女子の志田千陽、松山奈未組(再春館製薬所)が同2位の白荷娜、李昭希組(韓国)に1―2で惜敗した。

 昨年5月以降の国際大会の成績に基づくランキングにより、山口、渡辺、東野組、志田、松山組、男子シングルスの奈良岡功大(IMG)、同ダブルスの保木卓朗、小林優吾組(トナミ運輸)がパリ五輪出場を確実にした。

 「これが現実」と完敗を認めたのは混合ダブルスの渡辺だ。世界1位の相手が仕掛けてきた速い展開に対応できなかった。五輪での金メダルを狙う上でも最大のライバルになる相手。「いい球を打っても、もっといい球が返ってくる。このペアに勝つ練習が必要」と東野は言った。

 女子ダブルスの志田、松山組は先週のフランス・オープンに続く準優勝。韓国ペアと最終ゲームまで競ったものの、終盤のミスが勝敗を分けた。初出場となる五輪を見据え、松山は「まだまだ未熟。やることがありすぎる」と語った。

 同シングルスの山口は右足の付け根付近を痛めて棄権した。準決勝で世界1位の安洗塋(韓国)を破るなど上り調子だっただけに悔しい結末となった。昨秋にも右足を負傷しただけに、「まずはコンディションを戻したい」と3度目の五輪に向けて回復に努める。

 五輪の前哨戦と言われた今大会の結果にも表れたように、日本勢は各種目でメダルを狙えるが、頂点に立つには足りない点もある。残り4カ月。それぞれが課題に向き合っていく。(バーミンガム=岩佐友)