第96回選抜高校野球大会(日本高校野球連盟・毎日新聞社主催、朝日新聞社後援)が18日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。 開会式の入場行進では、昨年度の優勝校・山梨学院を先頭に、32校が堂々と入場した。選手宣誓を務めた青森山田の橋場…

 第96回選抜高校野球大会(日本高校野球連盟・毎日新聞社主催、朝日新聞社後援)が18日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。

 開会式の入場行進では、昨年度の優勝校・山梨学院を先頭に、32校が堂々と入場した。選手宣誓を務めた青森山田の橋場公祐(こうすけ)主将(3年)は、被災地への思いなどにも触れ、選手宣誓の大役を務めた。

 橋場主将は、決まってからほぼ毎日、練習を重ねた。リハーサルでは、緊張して頭が真っ白になったが、本番は堂々と臨めたという。

 1924年に選抜の第1回大会が開催されてから100年の節目であることに触れ、「先輩方が築きあげてきた歴史と伝統の重さを身をもって感じています。同時に私たちは、唯一無二の仲間と共に、大好きな野球に打ち込める今に、喜びをかみしめています」と宣誓した。

 能登半島地震の被災地への思いにも触れ、「今、私たちにできることは、野球を全力で楽しむこと」と述べ、最後に「次の100年に向けた新たな一歩とするべく、全身全霊をかけて戦い抜くことを誓います。今日までの100年、今日からの100年」で結んだ。

 大役を終え、「すごく緊張したけれど、ほっとした。自分の言葉でしっかり言えて、達成感があります。100点満点です」と話していた。(大蔦幸)

■2試合がタイブレーク

 開幕戦は秋季東北大会で準優勝した青森・八戸学院光星が延長十一回タイブレークの末に、秋の東京王者の関東第一を5―3で破った。

 第2試合では昨秋の北信越大会と明治神宮大会を制した星稜(石川)と、21世紀枠で76年ぶり3回目の出場を果たした田辺(和歌山)が対戦。八回まで同点の接戦になったが、星稜が九回に2点を勝ち越し、4―2で初戦を突破した。

 第3試合は昨秋の九州大会を制して春夏通じて甲子園初出場を決めた熊本国府と、2年前に準優勝した近江(滋賀)が戦った。終盤まで投手戦が続き、この日2度目の延長タイブレークに突入。最後は、熊本国府が延長十回1死満塁から相手投手の暴投で2―1でサヨナラ勝ちした。