1週間で二つのタイトルを手にした――。プロバスケットの千葉ジェッツは16日、天皇杯全日本選手権の決勝に臨み、琉球ゴールデンキングスを117―69と大差で破り、2連覇を達成した。1週間前には、東アジアの王者になったばかり。さいたまスーパーア…

 1週間で二つのタイトルを手にした――。プロバスケットの千葉ジェッツは16日、天皇杯全日本選手権の決勝に臨み、琉球ゴールデンキングスを117―69と大差で破り、2連覇を達成した。1週間前には、東アジアの王者になったばかり。さいたまスーパーアリーナに駆けつけたブースターは、喜びを爆発させた。

 ジェッツの天皇杯優勝は5度目。この日の対戦相手は、宿敵の琉球。昨季、天皇杯決勝では、87―76で勝ったものの、Bリーグの年間王者を決めるチャンピオンシップ決勝では2戦0勝で敗れている。

 第1クオーター(Q)は25―21と接戦だったが、2Q以降はジェッツの勢いが止まらなかった。富樫勇樹選手は、鮮やかなドリブルで相手を翻弄(ほんろう)、6本の3点シュートを決めた。今月、チームに再加入したクリストファー・スミス選手は、チーム最多の26得点。控えの小川麻斗選手も3点シュートを4本決める活躍だった。

 最優秀選手(MVP)に選ばれた富樫選手は「(自分の3点シュートは)チームが連動し、ボールを回していたから、決めることができたもの。EASL(東アジアスーパーリーグ)の勢いのまま決勝で勝つことができ、うれしい」と喜びを語った。

 ジェッツは今季、主力の移籍とけが人で、リーグ序盤は勝ち星を重ねることができなかった。さらに、東アジアの8チームが戦うEASLにも参戦。海外遠征も加わったタイトなスケジュールに、選手たちは疲労の色を見せていた。それでも、オーストラリア代表のゼイビア・クックス選手が途中加入、けが人も復帰し、1月に入ると調子を上げて12連勝。さらに2月10日にフィリピンであったEASL決勝では、シーソーゲームを3点差で制し、地力の強さをみせていた。

 さいたまスーパーアリーナにはこの日、多くのジェッツブースターが駆けつけ、「GO!JETS!」と書かれた応援用ハリセンを掲げ、大声援を送った。千葉市から駆けつけた斉藤由香利さん(41)は「昨日の夜から興奮して寝られなかったが、優勝を目の前で見ることができてうれしい。EASL優勝から1週間なのに、また感動をもらうことができた」と満面の笑みを浮かべた。(本田大次郎)