茨城県内外の大学、高校の野球部やBCリーグのプロチームが交流試合を行う「スプリングフレッシュリーグ」が22~24日、県内四つの球場で初めて開かれる。春の公式戦を前に、選手が実戦経験を積みつつ交流を深め、育成世代の底上げを目指す試みだ。 同…

 茨城県内外の大学、高校の野球部やBCリーグのプロチームが交流試合を行う「スプリングフレッシュリーグ」が22~24日、県内四つの球場で初めて開かれる。春の公式戦を前に、選手が実戦経験を積みつつ交流を深め、育成世代の底上げを目指す試みだ。

 同様の取り組みは毎年夏に新潟県で、秋に静岡県でも行われている。各大会に参加した筑波大の学生が中心となり、都心からのアクセスの良さなどを生かして茨城での開催を約1年半前から計画し、実現した。

 大会には18チームが参加。大学は県内の筑波、常磐、流通経済、日本ウェルネススポーツのほか、県外から慶応、法政、立教、東京、白鷗の各大学が出場。高校は勝田工、水戸一、水戸桜ノ牧、水戸葵陵、土浦三、東洋大牛久、竜ケ崎一、江戸川学園が挑む。BCリーグの茨城アストロプラネッツも参戦する。

 ノーブルホームスタジアム水戸、ひたちなか市民球場、笠間市総合公園市民球場、TOKIWAスタジアム龍ケ崎の4球場で、24日までの3日間に計22試合が予定される。大学は1、2年生主体のチーム編成で、実戦感覚を集中的に養う。

 23日の試合後には各球場で、大学生が地元の小中高校生を対象にした野球教室を開くなどの「地域交流プログラム」もある。大会実行委員会の筑波大3年・広瀬健大さんは「普段は対戦できない試合が数多く組まれていて、選手も大きな刺激になる。多くの人に足を運んでいただき、学生野球の魅力を伝えたい」と話した。(原田悠自)

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 大会を前に、各大学の選手らが15日、県庁で記者会見した。地元の高校出身の選手も数多く出場する予定で、「生まれ育った地でレベルアップした姿を見せたい」と意気込みを語った。

 常磐大2年の大塚大選手は、鹿島学園高OBで、2021年に出場した夏の甲子園では4番を務めた。長打力が魅力で、182センチの大型野手は「慣れ親しんだ球場で野球ができるので頑張りたい」と笑顔を見せた。法政大2年の菅野樹紀選手は、昨夏の甲子園で初の4強入りを果たした土浦日大高の出身。「後輩たちの活躍に刺激を受けた。今大会の対戦相手には高校時代のチームメートもいるので、楽しみにしている」と話した。

 選手らは会見に先立ち、大井川和彦知事を表敬訪問した。大井川知事は「茨城の野球ファンはきっと喜んでくれると思う。ぜひ大会を盛り上げていきたい」と歓迎した。(原田悠自)