今大会から反発力を抑えた新基準の金属製バットが導入される。「投高打低」の傾向が強くなるとみられるが、甲子園で柵越えが期待できる打者は多い。 ロシア出身の両親を持つ豊川(愛知)のモイセエフ・ニキータは昨秋の公式戦で出場選手最多の6本塁打を放…

 今大会から反発力を抑えた新基準の金属製バットが導入される。「投高打低」の傾向が強くなるとみられるが、甲子園で柵越えが期待できる打者は多い。

 ロシア出身の両親を持つ豊川(愛知)のモイセエフ・ニキータは昨秋の公式戦で出場選手最多の6本塁打を放った。打率も5割7分6厘で、「ミートには自信がある」。中堅手としての走力、守備力も魅力で、身体能力は高校トップクラスと言っていい。

 大阪桐蔭のラマル・ギービン・ラタナヤケは両親がスリランカ出身。高校通算30本塁打を数える。昨秋の明治神宮大会では逆方向の右翼席へ放り込んだ。同じく昨年から主軸の徳丸快晴は、3月の練習試合で新基準バットで複数の本塁打を放っている。

 関東第一(東京)の主将、高橋徹平は通算45本塁打。フルスイングしなくても飛距離を出せる右打者だ。星稜(石川)の芦硲晃太は、明治神宮大会準決勝で2ランを含む5打数4安打6打点と大暴れした。

 健大高崎(群馬)の箱山遥人は勝負強く、広陵(広島)の只石貫太は昨春の選抜でも主軸を任された。箱山と只石は主将に加えて捕手も務める。

 常総学院(茨城)で1年秋から4番に座る武田勇哉は身長182センチ、体重87キロの体格から広角に強い打球が打てる。神村学園(鹿児島)の正林輝大は昨秋こそ際だった成績は残せなかったが、昨夏の全国選手権では打率4割超えと、大舞台に強い。田辺(和歌山)の山本陣世は昨秋の県大会準決勝で、智弁和歌山から逆転満塁本塁打を放った。(室田賢)