岡田監督はいかにチームを整えていくのか(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext 開幕まで約2週間となった阪神で今度は先発ローテーション問題が浮上している。 阪神は3月12日のロッテ戦(ZOZOマリン)を雨天中止。最近の…

岡田監督はいかにチームを整えていくのか(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 開幕まで約2週間となった阪神で今度は先発ローテーション問題が浮上している。

 阪神は3月12日のロッテ戦(ZOZOマリン)を雨天中止。最近の悪天候により、オープン戦中止が続く中、予定されていた先発投手陣の登板が果たせず。現状では開幕ローテーションは開幕投手に内定した青柳晃洋、大竹耕太郎、才木浩人、村上頌樹、伊藤将司、西勇輝の6人が予定されているが、大竹は1月に左肩のガングリオン(良性腫瘍)除去を行った影響もあり、ここまで調整は遅れている。昨季10勝をマークしたエース左腕の伊藤も2試合7イニングを計9失点と不安定な投球が続いている。

【動画】阪神セットアッパーの岩貞が7回に打ち込まれた場面

 そこで浮上しているのは2年目の門別啓人の抜擢だった。今春のキャンプは1軍スタート、岡田彰布監督もポテンシャルの高さを認める19歳左腕はすでに3月2日の日本ハムとのオープン戦に先発、4回を投げ2安打4奪三振、1失点と上々の仕上がりを見せていた。

 当初はじっくり育てる方針を示していたが、開幕までに先発陣が急ピッチで調整を進める中、内容的に不安な投手がいたら、いきなり開幕ローテーション入りを果たす可能性も出てきた。

 しかし、このところの阪神は受難続きだ。オープン戦9連敗はあくまで開幕までの調整段階とはいえ、ミスも目立ち、敗戦の内容も疑問視されている。

 特に昨年、鉄壁とされた救援陣では、ここにきて昨年50試合登板のリリーフ左腕・岩貞祐太が3月9日のヤクルト戦で同点の7回に登板。先頭打者への四球から自身の悪送球、連続四死球での押し出しと内容が悪かったため2軍落ち、右腕の石井大智も不調。昨年脅威の救援防御率2.39をマークした「勝利の方程式」にほころびが見えているのは心配なところでもある。 

 さらに「第3の捕手問題」もある。梅野隆太郎がキャンプ中に右肩肉離れで離脱。昨季も併用していた坂本誠志郎の力は安定しているとはいえ、有事を考えて、第3の捕手育成は急務となる。対象となる、4年目捕手の栄枝裕貴、同8年目の長坂拳弥の実戦でのリード面に岡田監督は不満な様子を見せるなど、「守りの野球」を標ぼうするチームに気がかりな材料が増えている。

 オープン戦9連敗もあくまで泰然自若の姿勢を崩さない指揮官がいかにしてチームを整えて29日の開幕戦を迎えるのか。残り時間も少なくなる中、今後の調整の内容も注目されそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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