コロナ禍が明けてホームゲームの応援に出かけたが、チームの活躍には必ずしも満足していない。今シーズンこそJ1昇格を―― 大分銀行のシンクタンク・大銀経済経営研究所が実施した2023年のJ2大分トリニータに関するアンケートから、県民のそんな思…

 コロナ禍が明けてホームゲームの応援に出かけたが、チームの活躍には必ずしも満足していない。今シーズンこそJ1昇格を――

 大分銀行のシンクタンク・大銀経済経営研究所が実施した2023年のJ2大分トリニータに関するアンケートから、県民のそんな思いが浮かび上がった。リーグ前半戦を2位で折り返したが、後半戦はプレーオフ進出も逃した昨シーズンへの評価が表れた形だ。

 アンケートは02年に始まり今回で21回目。1月9~19日、県内の大分銀行本支店の窓口来店者に無記名のアンケート650部を配布、612部を回収した。

 昨シーズンの活躍度の評価を5点満点で聞くと、平均2・9点と、前年の3・2点を下回った。平均が2点台になったのは17年シーズン以来6年ぶりという。

 ホームゲーム21試合中、1試合以上観戦に行った人の割合は20・9%で前年より1ポイント低下したが、2年連続で2割を超えた。観戦回数は「1試合」が8・7%、「11~20試合」が3・1%、全試合観戦した人も0・5%いた。年代別では20代が35・7%で最も高く、40代、30代と続いた。

 観戦した人に理由を聞くと「家族・友人・知人に誘われたから」が36・7%で最も高く、「サポーターだから」「チケットをもらったから」がともに35・9%、「試合の臨場感を味わいたかったから」が25・0%だった。男性は「サポーターだから」、女性は「家族・友人・知人に誘われたから」が最も高かった。

 ホームゲームの総入場者数は19万3232人で、22年と比較して5万4246人増えた。新型コロナ感染症が感染症法上の5類に移行したことや、21試合中19試合が休日開催だったことが影響したとみられる。

 チームが目標に掲げた「ホームゲーム来場者1万人以上」は6試合で達成したが、21試合の平均では9202人と届かなかった。

 チームに希望する取り組みは「戦力の強化、有名選手の獲得」が55・1%で最多。「クラブ経営の安定」が33・8%、「大分県のイメージアップや宣伝」が20・3%、「スタジアムへの集客活動」が19・8%で、この上位4項目は前回と同様だった。

 トリニータは今年、クラブ創立30周年を迎える。片野坂知宏監督を迎えた今シーズンへの期待を聞いたところ「(J1自動昇格の)2位以内」が38・3%で最も高く、「優勝」が38・0%、「(プレーオフ進出圏内の)3~6位」が12・6%で、J1復帰につながる成績を望む声が9割近くを占めた。「J2から降格しなければいい」が7・1%、「成績にはこだわらない」も3・2%あった。(高嶋健)