先日行われた全慶應義塾対全早稲田定期戦(早慶戦)で3年ぶりの勝利を収めた早大馬術部。早慶戦で引退となる4年生3名の試合後のコメントをまとめました。早慶戦の記事はこちらから 板橋真央主将(商4=早稲田佐賀) ――引退試合となる早慶戦にはどん…

 先日行われた全慶應義塾対全早稲田定期戦(早慶戦)で3年ぶりの勝利を収めた早大馬術部。早慶戦で引退となる4年生3名の試合後のコメントをまとめました。

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板橋真央主将(商4=早稲田佐賀)


――引退試合となる早慶戦にはどんな気持ちで臨みましたか

 最後の試合で大好きな馬に乗せていただいて、馬の調整もみんなに手伝ってもらって、いろんな人に助けられながら出られる試合だったので絶対に優勝したいなと思っていました。

――結果早稲田の勝利となりました、この結果を振り返っていかがですか

 今年は色々大変なことがあって、みんなそれぞれ思うところもあって、馬の調整も大変なところがあったと思うんですが、最後1年の締めくくりの試合を勝つことができて、終わりが良かったので、この1年報われた気持ちです。

――1日目の小障害を振り返って

 昨日の小障害は最後の試合ということもあって、力が入ってしまった結果のミスがありました。結局馬が全部(障害を)跳んでくれたので帰ってはこられたんですが、最後まで馬に助けられて、馬のすごさを再認識させられた試合でした。

――主将としての1年間を振り返って

 「私が主将でいいのかな」と思う時や、苦しくて辞めたい時が何度もありました。でも馬は絶対毎日変わらずに接してくれるので、周りの人はもちろんですが、馬にもすごく助けられました。不甲斐ない私を1年間主将として支えてくれた馬と部員のみんなとOBOGさんにすごく感謝しています。

――今年のスローガン「感謝、成長、団結」を振り返って

 「感謝の気持ちをみんなが持てば成長も、団結もできるんじゃないか」というスローガンだったんですけど、まだ成長の余地はあるな、と思っています(笑)。

――同期の2人へのメッセージはありますか

 主将としても同期としても私は本当に頼りなくて、2人がいなかったら4年間も続けられなかったし、今年の1年間も心が折れてしまっていたと思います。「辞めたいな」と思っても2人の顔がよぎって、「最後まで3人で部活をやりたいな」と頑張らせてくれた2人に感謝しています。

――今年の馬術部はどんなチームでしたか

 みんながそれぞれ個性が強くて、でもすごくしっかりしていて自分のやるべきことをわかってくれていました。みんなの個性が強いところはいいところだと思うので、来年もその個性を無くさずに自分らしくやってほしいです。でも個性が強いだけにまとまりづらいところはあったと思うので、来年はもうちょっとみんなが大人になってまとまりを強くしてくれたらな、と思います。

――最後に馬たちへのメッセージをお願いします

 最初から最後まで馬に助けられてばかりでした。私は美味しいものをあげたり、たくさん褒めたりすることでしか恩返しはできないですけど、毎日「大好きだよ」という気持ちで接していました。たくさんいろんな子に乗せてもらえて、乗った時もその子の性格とか個性があったのがすごく可愛かったし、馬がいなかったら絶対に4年間部活を続けてこられなかったと思います。毎日馬に会いたくて部活に来て、辛い時も馬がいたから頑張れたし、大学から始めて初心者だった私を最後の最後まで助けてくれてすごく感謝しています。

鶴見汐花副将(スポ4=栃木・佐野日大中教校)


――引退試合となる早慶戦にはどのような気持ちで臨まれましたか

  緊張は思っていたよりしていなくて、自分の中では落ち着いているなと思っていました。ただいざ待機馬場に入ったらいつも通りに全然乗れなくて、多分実は緊張していたのだと思います(笑)。

――初日の馬場馬術を振り返っていかがですか

 馬場でペアを組んでいる馬(ロッキーロイヤル)はちょっと難しくてコンビを組んでからずっと悩みの種でした。最後はつまらないミスをしてしまったのですけど、全体の流れとしてはすごく良い演技ができたと思います。

――2日目の中障害は、ジャンプオフを含めて、振り返っていかがですか

 あんまり普段落とさないタイプの子なのですが、1走行目は落としてしまってジャンプオフにはいけないかなと思っていました。ですので、(ジャンプオフに)いくことができてまず良かったです。またジャンプオフは馬の良さをアピールすることができる競技特性があるのですが、そこでみんなに馬の能力を見てもらえて良かったです。

――この1年間を振り返っていかがですか

 最上級生で大変なことがいっぱいあったのですけどみんながいたからやってこられた1年間でした。

――4年間で印象に残っている試合はありますか

 去年の関東学生(関東学生競技大会)です。団体の障害で優勝したのがおそらく初めての快挙だったので1番印象に残っています。

――最後に印象的な馬にメッセージをお願いします

 エオウィンという最後1年半くらいコンビを組んだ馬がいるのですけど、その子のおかげで大学に入って初めて総合馬術に挑戦して楽しいものだと思えて。大学を卒業しても馬術を続けようと思えたきっかけの子なので本当に感謝しています。ありがとう。

栗田春香(政経4=東京・頌栄女学院)


――引退試合となる早慶戦はどのような気持ちで臨まれましたか

 この1年間は不祥事があって、全学(全日本学生馬術三大大会)も万全で臨めなかったので、早慶戦だけは絶対勝って終わりたいという気持ちでした。

――結果勝利というかたちになりましたが振り返っていかがですか

 私は小障害に出させていただいたのですけど、馬に助けられて勝つことができて(チームの)勝利に貢献できて一安心しています。

――昨日の稲彩との第5課目を振り返っていかがですか

 私と稲彩のコンビは今年で2年くらいになります。第2課目Bという小さい競技から第5課目まで一緒に上がってきて、馬術部の中で1番長く乗っている馬なのでその馬と最後コンビを組めて嬉しかったです。結果的には5位という結果だったのですけど、私と稲彩のコンビの中ではベストな演技ができてやれることは尽くしたので良かったです。

――4年間の馬術部で過ごした日々を振り返っていかがですか

 馬を触ること以外は苦しいことばかりの部活なのですけど、苦しいからこそ上辺だけではない関わりが馬と人ともできました。人生長いですけどその中でもいい経験ができたと思います。

――馬へのメッセージをお願いします

 ずっと担当してきた馬はほとんどが出厩していて残っている馬は2、3頭なのですけどその馬を好きでいてくれる後輩たちがいるのであまり不安に思っていなくて。しっかりその馬のことを愛して可愛がってくれる人がいるので安心して卒部できます。(馬たちには)長生きしてほしいです。

――最後に後輩に向けてメッセージをお願いします

 本当に大変で辛いことのほうが多いですけど、長く続けてやり切った先に得られるものがあるのでぶれずに負けずに頑張り続けてほしいです。

(編集・写真 田部井駿平、飯田諒、梶谷里桜、廣野一眞、長屋咲希)