【鹿児島】第96回選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会が8日、大阪市内であった。9年ぶり6回目の出場となる神村学園は、昨秋の関東大会で優勝した作新学院(栃木)と大会5日目(22日)の第1試合で対戦することが決まった。大会は18日に開幕する。…

 【鹿児島】第96回選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会が8日、大阪市内であった。9年ぶり6回目の出場となる神村学園は、昨秋の関東大会で優勝した作新学院(栃木)と大会5日目(22日)の第1試合で対戦することが決まった。大会は18日に開幕する。

 抽選会ではまず、九州地区の出場4校が準々決勝までに対戦しないよう、ゾーン分けの抽選を実施した。神村学園の川下晃汰(こうた)主将が選んだのはDゾーン。このゾーンにはすでに作新学院のほか、優勝候補とされる大阪桐蔭や報徳学園(兵庫)など、強豪校が入っていた。

 「選抜大会に出場するチームはどこも強い。勝ち上がれば、いつかは当たる相手になる」と覚悟を決めて本抽選で手にした札は「25」。作新学院の小森一誠主将が先に選んでいた「26」の隣だ。

 川下主将はチームメートから「大阪桐蔭との初戦だけは引かないように」と冗談交じりに言われていたという。その大阪桐蔭は「27」。初戦を突破すれば、大阪桐蔭―北海(北海道)の勝者と2回戦でぶつかることになる。川下主将は「D(ゾーン)に決まったときに『強豪校が並んでいるな』とは思っていた」と苦笑しながら、「試合まで時間があるので、チーム全員で作新学院の試合動画を見て、対策をとっていきたい」と話した。

 抽選会場で見守っていた神村学園の小田大介監督は「作新学院はオーバースローの小川哲平投手から、サイドスローの石毛虹晴(こうせい)投手へのリレーなど投手力が素晴らしく、簡単には得点できない。守備でリズムをつくっていく神村野球を発揮するため、トコトン練習する」と気合を入れていた。

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 前日の7日には選抜大会の関連イベント「キャプテントーク」があり、出場32校の主将が参加した。各校伝統の特色ある練習方法を互いに紹介するなど、普段はなかなか会えないチームとの交流を深めた。

 神村学園の川下主将は、自ら立候補して主将になった3チームの1人として司会者から発言を求められ、「なかなか(主将を)したいという人がいなくて、その中で自分が本当にこのチームを引っ張っていきたいと思った」と語り始めた。「(昨夏の)甲子園を経験していない自分がキャプテンで、甲子園を経験したメンバーがいるチームをまとめる難しさもあるが、自分に厳しく、全員にも厳しくすることができてきた。それが今のチームがいい方向に進んでいることにつながっているように思う」と話した。(冨田悦央)