過去の勝ち馬にオジュウチョウサンにメイショウダッサイなどが名を連ねるレースで、中山グランドジャンプへの重要な前哨戦という位置づけのレース。過去10年間で1番人気馬[5-2-2-1]と高い確率で馬券に絡んでいるが、昨年は10番人気馬が勝利…

 過去の勝ち馬にオジュウチョウサンにメイショウダッサイなどが名を連ねるレースで、中山グランドジャンプへの重要な前哨戦という位置づけのレース。過去10年間で1番人気馬[5-2-2-1]と高い確率で馬券に絡んでいるが、昨年は10番人気馬が勝利した。3900mという距離に14の障害が用意されスタミナと底力を競うが、最終障害がゴール前約200mのところに設けられており、先行力は不可欠だ。中山大障害優勝経験馬2頭と昨年、一昨年の優勝馬が顔を揃えて見応えのあるレースになりそうだ。

 ◎マイネルグロンは昨年の中山大障害優勝馬で、最優秀障害馬。平地時代は2着が4回あるものの勝ちきれず、障害転向3戦目に初勝利。当初はあまり飛越が上手ではなかったというが、昨年は4戦4勝。いずれも危なげない勝ちっぷりで、とくに中山大障害は好位追走から3角で先頭に立つと、後続を一気に突き離した。今回は、当時から1kg減の62kg。他馬との比較では決して有利とはいえないが減点するほどでもない。

 〇エコロデュエルは京都ジャンプS優勝馬で、昨年暮れの中山大障害は3着。このときは初の大障害コースに初の63kg。出走メンバー最小キャリアながらも最後まで集中力を切らさずに頑張った。障害に転向し3戦2勝で挑んだ阪神ジャンプSは2番人気を裏切る大敗を喫してしまったが、前走、前々走を見る限りキャリアを積みながら、だいぶ常識にかかるようになってきたことを感じさせる印象だ。

 ▲ニシノデイジーは一昨年の中山大障害優勝馬で、昨年の当レース1番人気3着。8歳馬とはいえ障害馬としてのキャリアは浅く、今回が9戦目。障害重賞初挑戦で中山大障害を勝ったときはどこまで強くなるのかと思わせたが、その後はやや足踏み状態を続けてしまっている。それでも交わされてからも心折れずに頑張った前走に復活の足がかりが見えた。この馬の先行力は侮れない。

 △エイシンクリックは、一昨年の当レース優勝馬。10歳となったが大事に間隔をあけて使われており、昨秋の阪神ジャンプS4着で、京都ジャンプS3着。中山大障害を自重ここに挑んできた。堅実な成績は評価したい。

 △ジェミニキングは昨年の優勝馬。当時はまったくの人気薄。その後、長期休養明けを1度使われ、さらに平場を叩いて挑んできた。気難しさを内在させながらも障害馬としてのセンスも感じさせる1頭だけになんとも不気味だ。