(8日、プロ野球オープン戦 千葉ロッテマリーンズ5―3福岡ソフトバンクホークス) 2年連続の開幕投手に決まっている千葉ロッテマリーンズの小島和哉はソフトバンク打線相手に4回72球を投げ、6安打3失点。エース左腕にとって、収穫と課題が出たマ…

 (8日、プロ野球オープン戦 千葉ロッテマリーンズ5―3福岡ソフトバンクホークス)

 2年連続の開幕投手に決まっている千葉ロッテマリーンズの小島和哉はソフトバンク打線相手に4回72球を投げ、6安打3失点。エース左腕にとって、収穫と課題が出たマウンドだった。

 今季3度目の実戦登板は、本拠ZOZOマリンスタジアムで今季初のオープン戦。朝には雪が降り、気温6度と厳しい寒さの中でも「初回からスピードは出ていた」。

 かじかむ手を息で温めながら、最速147キロをマーク。課題としていた直球の走りに手応えをつかんだという。

 一方、「高く浮く球が目立った」と、生命線の制球には不安を残した。一回2死一塁では、新加入のソフトバンク山川穂高に甘く浮いた直球を左中間スタンド中段まで運ばれ、2ランを許した。

 通算218本塁打のスラッガーを相手に、本人も「シーズンに入ったら、どう考えてもここでまっすぐはない」と振り返る場面。捕手の佐藤都志也が出した変化球のサインに首を振り、あえて投じた3球目を完璧に捉えられた。開幕前の現状確認の意味合いが強かったとはいえ、「ド甘かった。反省点です」と話した。

 昨季は当初、石川歩が開幕投手に指名されたが、コンディションが整わず、小島に白羽の矢が立った。抜擢(ばってき)に応えるように、昨季はチームトップタイの10勝(6敗)を記録。その実績を評価され、春季キャンプ中に吉井理人監督から再びの大役を告げられた。

 「『頼むぞ』と。投げるつもりで準備してたので、指名でやる気が出たとかそういう話じゃない」。代役でなく、本命としてつかんだマウンドだ。

 昨季のソフトバンクとの開幕戦は、5回3分の1を投げ3失点で敗戦投手となった。「今年はしっかり抑えて、しっかり勝ちを呼び込めるように頑張りたい」。本拠で迎える29日の日本ハムとの開幕戦に備える。(清水優志)