(8日、第96回選抜高校野球大会組み合わせ抽選会) ■Aゾーンみどころ 昨秋の地区王者4校が集まったが、明治神宮大会を制した星稜(石川)が総合力でリードする。主将の芦硲(あしさこ)晃太は「秋は秋。チャレンジャーの気持ちで戦う」と意気込む。 …

(8日、第96回選抜高校野球大会組み合わせ抽選会)

 ■Aゾーンみどころ

 昨秋の地区王者4校が集まったが、明治神宮大会を制した星稜(石川)が総合力でリードする。主将の芦硲(あしさこ)晃太は「秋は秋。チャレンジャーの気持ちで戦う」と意気込む。

 投手は決勝の作新学院(栃木)戦で1失点完投した左腕の佐宗翼が抜群の安定感だ。打線は切れ目がなく、試合展開に応じてエンドランや盗塁を絡めた多彩な攻撃ができる。対する田辺(和歌山)の強みは勝負強さ。昨秋の和歌山県大会準決勝では、4番の山本陣世が満塁本塁打を放ち、智弁和歌山に逆転勝ちした。

 八戸学院光星(青森)は昨夏の全国8強。前チームから残るエース洗平(あらいだい)比呂ら、好左腕3人を擁する。秋の東京を制した関東第一は抜け目のない走塁が伝統。僅差(きんさ)の展開が予想される中、機動力に注目だ。緊張感と調整の難しさがある開幕戦。勝ったチームは勢いに乗れる。

 九州王者の熊本国府は春夏通じて初出場。右腕の坂井理人を中心に1試合平均3失点と守りが堅い。対する近江(滋賀)もエース西山恒誠らが昨夏の甲子園を経験し、守りに自信を持つ。

 東海王者、豊川(愛知)のモイセエフ・ニキータは昨秋の公式戦で打率5割7分6厘、6本塁打を記録した強打者だ。四国大会4試合を1人で投げ抜いた阿南光(徳島)の最速146キロ右腕、吉岡暖(はる)との対決が勝敗の鍵を握る。(大宮慎次朗)