(8日、第96回選抜高校野球大会組み合わせ抽選会) ■Cゾーンのみどころ 中国王者の広陵(広島)は総合力が高く、一歩リードしている印象だ。 最速148キロ右腕の高尾響は、1年生の春から背番号「1」を背負い、昨年も春夏と甲子園で登板。「ホップ…

(8日、第96回選抜高校野球大会組み合わせ抽選会)

 ■Cゾーンのみどころ

 中国王者の広陵(広島)は総合力が高く、一歩リードしている印象だ。

 最速148キロ右腕の高尾響は、1年生の春から背番号「1」を背負い、昨年も春夏と甲子園で登板。「ホップする球が良い。打線が先制、中押し、だめ押しをして、高尾が3点くらいに抑えてくれれば」と中井哲之監督。1年秋から正捕手の只石貫太と共に、バッテリーは経験豊富で引き出しも多い。只石は4番としても昨秋12試合で打率3割9分、17打点で、エースを鼓舞する。

 対する高知も四国王者。平悠真、辻井翔大の両右腕が良い。8試合で4失策と野手陣も堅く、ロースコアの展開で勝機を見いだす。

 京都国際―青森山田も1点が重い展開になりそう。京都国際は昨秋の近畿大会1回戦で延長タイブレークを制し、準々決勝では近江(滋賀)にサヨナラ勝ちと粘り強さが光った。小牧憲継監督は「うちもエース中崎(琉生)がいるので、投げ合いに持ち込みたい」。

 東北王者の青森山田は、関浩一郎、桜田朔のダブルエースがともに最速140キロ台中盤で完投能力があり、3回目の出場で選抜初勝利を目指す。

 1905年の創部以来、春夏通じて初の甲子園出場となった耐久(和歌山)は、昨秋9試合を1人で投げ抜いたエース冷水(しみず)孝輔がカギ。2月に体調不良で約1週間練習できず、紅白戦などでも状態が上がらなかったというが「上げるところを上げていきたい」。対する中央学院(千葉)は昨秋13試合で42盗塁の足で揺さぶりたい。

 宇治山田商(三重)は小刻みな継投で相手に的を絞らせない。東海大福岡の右腕佐藤翔斗は粘り強さが持ち味で昨秋は6完投とスタミナもある。(大坂尚子)