1Q2Q3Q4Q計早大01124明大10203▽得点者森田2、花井、今井 昨年の関東学生リーグ戦ではファイナル4進出を逃したRED BATS(早大ラクロス部男子の愛称)。今季はDF田中進士主将(商4=神奈川・桐蔭学園)を据え、…

 

 1Q2Q3Q4Q
早大
明大
▽得点者
森田2、花井、今井

 昨年の関東学生リーグ戦ではファイナル4進出を逃したRED BATS(早大ラクロス部男子の愛称)。今季はDF田中進士主将(商4=神奈川・桐蔭学園)を据え、2019年から遠ざかる全日本大学選手権の優勝を目指す。その戦いの序章となるのは、この日幕を開けた東京六大学交流戦(六大学交流戦)だ。リーグ戦での対戦もあり得る相手が多く、田中組の今後を占う試合が続くと言っても過言ではないだろう。迎えた初戦の相手は、昨年のリーグ戦で敗れるなど、因縁の相手であった明大。公式戦さながらの激しさを見せたこの試合は、明大の攻撃に押されつつ始まった。第1Q(クオーター)に先制を許すと、一時は同点に追いついたものの、1点のビハインドを背負い最終Qへ。しかしここで一気に逆転に成功すると、そのまま逃げ切り勝利。今季の六大学交流戦は幸先の良いスタートとなった。

 


ボールを保持するMF森田翔吾(法4=東京・早大学院)

 序盤は明大ペースだった。早大はほとんど敵陣に攻め込むことができず、ディフェンス陣の我慢の時間が続いた。第1Qには、自陣内でボールを回されると、ゴール左へ先制のシュートを決められてしまう。反撃したい早大だが、明大の強固なディフェンス陣が立ちふさがった。ゴール付近まで切り込めず、遠くから放ったシュートはどれも不発に終わってしまう。しかし、第2Qになると攻撃陣の動きが変わる。勢いよく攻め込むシーンが多く見られるようになり、相手の守備陣を揺さぶっていった。そして、ゴール前でAT永岡秀斗(創理4=東京・早実)からのパスを受け取ったMF花井コルトンヘイズ(国教3=アメリカ・マッキントッシュ)が、素早くゴールへ押し込んだ。見事な連携プレーで同点に追いつくと、このまま守り切り1-1。早大ペースを取り戻し、何とか同点で試合前半を終えた。

 


第4Qに同点弾を決めたFO今井誠梧(文構4=東京・国分寺)(左)

 このまま勝ち越したい第3Qだったが、早大はつかみかけた流れを自ら手放してしまう。攻撃中にパスミスでボールを失うと、こぼれ球を拾った明大は一気に前線へ。ゴール付近での攻防が続くも早大はボールを奪いきれず、逆サイドに持っていかれると痛恨の失点。手痛いミスから勝ち越し点を献上してしまった。すると、立て続けに更なる失点を喫する。早大は2点のビハインドを背負い、再び明大の勢いが加速していった。しかし、このまま終わらないのがRED BATSだ。敵陣内でシュート機会を伺い続け、ボールを受けたMF森田翔吾が鋭くゴールへ突き刺して2-3。反撃を見せていい流れで迎えた最終第4Qの、最初のプレーだった。フェイスオフでボールを獲得したFO今井誠梧がそのまま独力で切り込むと、ゴール前で下から流し込み同点。流れに乗った攻撃陣は、湧き上がる早大サイドの声を背に、積極的にシュートを放っていった。そして、試合を決めたのはMF森田。丁寧にワンバウンドのシュートを決め、ついに逆転に成功した。その後は明大の攻撃を寄せ付けず。早大は六大学交流戦の初戦を勝利で飾った。

 


試合後にあいさつをするDF田中進士主将(左)

 因縁の相手に勝利をし、2024年の好スタートを切った田中組。しかし、チームが目指すのは全日本大学選手権の優勝ただ一つだ。「軌(わだち)」を一つに、RED BATSはこのまま突き進む。

(記事 西村侑也 写真 廣野一眞、富澤奈央)

コメント

MF森田翔吾(法4=東京・早大学院)

――試合全体を振り返っていかがでしたか

 ディフェンスがすごく頑張ってくれて、オフェンスは厳しい展開が続いていたのですが、最後の最後にフェイスオフの力を借りて、なんとか逆転できたのでよかったです。

――序盤の相手の勢いに対してどのように感じていましたか

 自分たちのミスで相手に勢いを持たせてしまっているというのが大きかったので、そこのミスをなくして、積極的にいこうという気持ちでやっていました。

――流れを変えていこうとチームとして変えたことはありましたか

 実は前日の練習でオフェンスが苦しくて、雰囲気も最悪になってしまったのですが、苦しい状況の中でも声だけは出し続けようということを意識してやっていました。

――自身のシュートシーンを振り返っていかがでしたか

 自分としてはコントロール重視というか、本当に決めなければいけないというところで、精度が高くシュートを打てたことが良かったなと思います。

――今後の試合に向けての意気込みをお願いします

 ディフェンスはかなりレベルが高いチームだと思っているので、オフェンスがどれだけ点を取れるかというところで、ミスを減らしたり攻撃の積極性だったりを普段の練習から意識してやっていきたいと思います。