昨年の選抜高校野球大会で初優勝した山梨学院高校(甲府市酒折3丁目)で1日、優勝モニュメントの除幕式があった。この日は卒業式もあり、山梨県勢として甲子園初優勝の歴史を刻んだ3年生が思い出深い校舎に別れを告げた。 モニュメントの除幕式は午後1…

 昨年の選抜高校野球大会で初優勝した山梨学院高校(甲府市酒折3丁目)で1日、優勝モニュメントの除幕式があった。この日は卒業式もあり、山梨県勢として甲子園初優勝の歴史を刻んだ3年生が思い出深い校舎に別れを告げた。

 モニュメントの除幕式は午後1時に始まった。午前中に卒業式を終えた元野球部員の3年生に加え、18日開幕の選抜大会に出場する1、2年生の現役部員やマネジャーらが練習場から駆けつけた。

 吉田正校長は「この学校が続く限り残るモニュメントができた。私たちも選抜優勝の誇りを胸に刻みたい」とあいさつし、除幕された。モニュメントは黒御影石製で、最も高い部分が2メートルある。「はじめの一歩が常に最も難しい」という意味の英文や、優勝当時の2、3年生部員らの名前などが刻まれている。

 除幕式後、前主将の進藤天さん(3年)が「選抜2連覇がかかることは気にせずに自分たちの野球を貫いて欲しい」と語りかけると、現主将の中原義虎さん(2年)は「自分たちができることを、精いっぱいやってきます」と答えた。

 吉田健人部長は3年生に「これからは指導者としてではなく、関わらせてもらった一人の人間として、君たちを全力で応援していく」と激励。吉田洸二監督は「必ずぶち当たる人生の壁を乗り越えられる『心のエンジン』が、この3年間で備わっているはずだ」とのはなむけの言葉を贈った。

 卒業した3年生は、進藤主将(遊撃手)が立教大、林謙吾投手と佐仲大輝捕手のバッテリーが明治大、4番を打った高橋海翔一塁手が早稲田大、俊足巧打で広い守備範囲を誇った星野泰輝中堅手が日本大など、大学野球の強豪校に進む。

 林さんは、東京六大学リーグで対戦する可能性のある進藤さんや高橋さんを「三振に打ち取る」と早くも闘志を燃やし、進藤さんと高橋さんも「(林さんから)ホームランを打ってやります」と意気込んでいた。(三宅範和)