相手打線もゼロ、交通死亡事故もゼロに――。愛知県警はプロ野球・中日ドラゴンズの柳裕也投手(29)を「交通安全大使」に起用した。柳投手は小学6年生の時に父親を事故で亡くした経験から、同じような境遇にある交通遺児への支援を続けている。「僕が投…

 相手打線もゼロ、交通死亡事故もゼロに――。愛知県警はプロ野球・中日ドラゴンズの柳裕也投手(29)を「交通安全大使」に起用した。柳投手は小学6年生の時に父親を事故で亡くした経験から、同じような境遇にある交通遺児への支援を続けている。「僕が投げている姿を見て、『明日から(事故に)気をつけよう』と思ってもらいたい」と抱負を述べた。

 期間は4月から1年間。県警は、柳投手のポスター約2万枚を駅などに掲示するほか、柳投手が交通安全を呼びかける動画も制作し、広く県民に周知する。

 2月29日、本拠のバンテリンドームナゴヤ(名古屋市)であった委嘱式で、柳投手は、交通事故について「当事者はもちろん、家族や友達も悲しい思いをする」と述べた。

 県警によると、昨年の交通事故死者数は145人で全国ワースト2位。今年も2月末時点で22人(暫定値)と、前年同期と比べて6人多い。車やバイクの信号無視による死亡事故の増加が目立つという。(米田怜央)