今週の土曜日は、中山競馬場でオーシャンステークス(GIII・芝1200m)が行われます。  過去10年のオーシャンSでは父サンデーサイレンス系の馬が、3勝2着6回3着4回と意外にも良績を残しています。単勝回収率159%、複勝回収率123…

 今週の土曜日は、中山競馬場でオーシャンステークス(GIII・芝1200m)が行われます。

 過去10年のオーシャンSでは父サンデーサイレンス系の馬が、3勝2着6回3着4回と意外にも良績を残しています。単勝回収率159%、複勝回収率123%と高い期待値となっています。単勝や複勝の回収率が高くなっているのは人気薄が好走している証と言えますし、今年のオーシャンSでも父がサンデーサイレンス系の馬には注目したいところです。

 その他では父がミスプロ系の馬も3勝2着3回3着3回と結果を残しています。しかし、単勝回収率や複勝回収率は50%以下となっています。父がミスプロ系の馬で連対したのは5番人気以内の馬のみで、6番人気以下の馬の連対例はありませんでした。よって、父にミスプロ系を持つ馬に関しては、過度な穴狙いは禁物と言えるかもしれません。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
父サクラバクシンオー系
[0-0-0-17]複勝率0%
該当馬:トウシンマカオ、ビッグシーザー
(過去の該当馬:19年ラブカンプー4番人気16着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるトウシンマカオとビッグシーザーが該当しました。

 父系にサクラバクシンオーが入っている馬は芝1200mのスピード勝負で強さを発揮するタイプが多いですが、オーシャンSでは良績を残せていません。これはオーシャンSが中山コースで行われる事が要因と考えられます。

 サクラバクシンオー産駒が最も勝ち鞍を挙げているのが小倉芝1200m。次いで福島芝1200mとなっています。また、サクラバクシンオーの代表産駒とも言えるショウナンカンプの子も小倉や福島の芝1200mに良績が集中しています。

 しかし、中山芝1200mではサクラバクシンオーやショウナンカンプの産駒は勝ち鞍を延ばせていません。小倉や福島とは違い、中山は最後の直線に急坂が待ち受けています。これがサクラバクシンオーの血を引く馬には合っていない可能性があるのではないでしょうか。

 該当馬のトウシンマカオとビッグシーザーの父はサクラバクシンオーの血を引くビッグアーサー産駒。ビッグアーサーの子供も芝1200mでは小倉や福島の良績が集中し、中山では勝ち鞍を伸ばせていません。

 過去10年のオーシャンSでの傾向も踏まえると、トウシンマカオとビッグシーザーは人気でもそれほどの信頼は置けません。配当妙味も薄いとなれば割り引いて考えるのもひとつの手ではないでしょうか。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。