今週の土曜日は、阪神競馬場でチューリップ賞(GII・芝1600m)が行われます。  過去10年のチューリップ賞では、父サンデーサイレンス系が8勝2着9回3着5回と圧倒的な良績を残しています。その中でも特に優秀なのが父ディープインパクト系…

 今週の土曜日は、阪神競馬場でチューリップ賞(GII・芝1600m)が行われます。

 過去10年のチューリップ賞では、父サンデーサイレンス系が8勝2着9回3着5回と圧倒的な良績を残しています。その中でも特に優秀なのが父ディープインパクト系です。父ディープインパクト系の馬は6勝2着3回3着2回で単勝回収率96%、複勝回収率112%と好成績となっています。

 過去10年のチューリップ賞は阪神外回り芝1600mで行われています。阪神外回りは直線が長く瞬発力の活かされる舞台です。それに加え根幹距離の芝1600mで行われる事が、父ディープインパクト系の馬には合っている要因と言えるのではないでしょうか。

 今年のチューリップ賞で父ディープインパクト系の馬は6頭が出走を予定しています。過去の傾向から好走する可能性は高いですし、この6頭に注目しながら予想を組み立てるのが最善かもしれません。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
父ミスプロ系(ただし、前走GI連対馬は除く)
[0-0-0-24]複勝率0%
該当馬:スティールブルー、ハワイアンティアレ
(過去の該当馬:23年ドゥーラ1番人気15着、22年ステルナティーア4番人気11着、21年タガノディアーナ2番人気4着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるスティールブルーが該当しました。

 キングカメハメハやロードカナロア、ドゥラメンテなど、一流の種牡馬が名を連ねるミスプロ系ですが、意外にもチューリップ賞ではミスプロ系種牡馬の産駒は活躍出来ていません。これはチューリップ賞が上がりの速さが求められるレースである事が要因と考えられます。

 チューリップ賞は桜花賞のトライアルレースで、3着までに入れば桜花賞への優先出走を手にする事が出来ます。桜花賞の出走を確定出来ていない馬にとっては、勝利よりもまずは3着以内に入る事が最大の目標となります。それ故、道中はスローから平均ペースで流れる事が多くなり、直線での上がり勝負になりやすい傾向があります。

 このような傾向があるため、先述したようにサンデーサイレンス系(特にディープインパクト系)を父に持つ馬が活躍していると考えられます。サンデーサイレンス系は瞬発力に秀でた馬が多いですし、この適性がチューリップ賞で最大限に活かされると言えます。

 一方のミスプロ系を父に持つ馬は瞬発力よりもバランス型が多い印象で、瞬発力が要求される舞台ではサンデーサイレンス系に分があるのでしょう。

 ただし、父ミスプロ系の馬でも前走GI連対馬は軽視するのは危険です。このような馬は高い能力を活かし好走する可能性がありますので注意が必要になるのは覚えておきたいところです。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。