高校相撲の強豪、和歌山県立箕島高校をこの春に卒業する野田典雅(てんが)さん(3年)と新谷(にいや)雄太朗さん(同)が、大相撲の世界に飛び込む。 野田さんは藤島部屋に入門する。昨年5月の全国大会(金沢市)では主将としてチームを団体優勝に導い…

 高校相撲の強豪、和歌山県立箕島高校をこの春に卒業する野田典雅(てんが)さん(3年)と新谷(にいや)雄太朗さん(同)が、大相撲の世界に飛び込む。

 野田さんは藤島部屋に入門する。昨年5月の全国大会(金沢市)では主将としてチームを団体優勝に導いた。同10月の世界ジュニア相撲選手権大会は個人の無差別級と団体で優勝した。

 厳しい練習を乗り越えられたのは「『つらいのは一瞬、後悔は一生だ』と先生方が言葉をくれたから」と振り返る。野田さんは、身長184センチ、体重130キロ。「小細工なしで真っ正面から向かい、攻めきる相撲を取る力士を目指したい」と意気込んだ。

 新谷さんは春日野部屋に入門する。1年冬にレギュラー入りした実力者だが、昨年4月に右ひざを痛めた。翌5月の全国大会には出場できず、「自分は必要なのか」と悩んだ。

 そんなとき、ケガの経験がある指導者に「相撲から離れようとしても、やりたいことは相撲だったよ」と励まされた。基礎練習に励み、昨夏の全国高校総体に出場することができた。

 新谷さんは身長179センチ、体重125キロ。「ケガなく一番一番勝ちを重ね、活躍できる力士になりたい」と語った。

 2人は新弟子検査後、3月10日に始まる大相撲春場所(大阪)の前相撲で初土俵を踏む予定。

 同校出身者には、栃乃和歌(現・春日野親方)や木村山(現・岩友親方)らがいる。(下地達也)