高校野球の指導者を対象にした広島県高野連の指導者研修会が24日、広島市中区のRCC文化センターで開かれた。明徳義塾(高知)の馬淵史郎監督(68)の講演に、県内各校の監督や部長ら約200人が聴き入った。 馬淵監督は1990年から明徳義塾の監…

 高校野球の指導者を対象にした広島県高野連の指導者研修会が24日、広島市中区のRCC文化センターで開かれた。明徳義塾(高知)の馬淵史郎監督(68)の講演に、県内各校の監督や部長ら約200人が聴き入った。

 馬淵監督は1990年から明徳義塾の監督を務め、甲子園に春夏通算37回(中止になった2020年春の選抜大会を含む)出場。昨年はU18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)で高校日本代表を率い、大会初優勝に導いた。

 馬淵監督は「世界に通用する日本の高校野球」をテーマに講演。広島県内の高校の印象について、「遠征するたびに、相手の監督から勝負に対する執念を教わった」と述べた。なかでも広島商などで監督を務め、昨年12月に亡くなった迫田穆成(さこだよしあき)さんと、弟で福山の監督の守昭さんの名前を挙げて語った。

 昨年のW杯で主将を務めた広陵の小林隼翔選手については「彼がまとめてくれたから勝てた」と、キャプテンシーをたたえた。

 監督として初めて臨んだ夏の大会は1991年。高知大会の1回戦で九回裏2死から2点差をひっくり返した経験から、「高校野球はどんな状況でも勝てる」とも話した。馬淵監督は「後進に道を譲る前にもう一回甲子園に行きたい」と勝利へのこだわりをみせて、講演を締めくくった。(根本快)