東京パラリンピックのボッチャ個人で日本人初の金メダルを獲得した静岡県伊東市の杉村英孝選手(41)が27日、伊東市役所を訪れ、パリパラリンピック代表への内定を報告した。杉村選手は「自分のボッチャができれば結果はおのずとついてくる」と話し、連…

 東京パラリンピックのボッチャ個人で日本人初の金メダルを獲得した静岡県伊東市の杉村英孝選手(41)が27日、伊東市役所を訪れ、パリパラリンピック代表への内定を報告した。杉村選手は「自分のボッチャができれば結果はおのずとついてくる」と話し、連覇に向け闘志をのぞかせた。

 4大会連続の出場となる杉村選手は、2016年リオデジャネイロ大会で団体銀メダル、前回東京大会では個人で金メダル、団体で銅メダルを獲得している。

 この日、杉村選手は今シーズンの成績を小野達也市長に報告し、「出場権を獲得するのは厳しい道のりで、成長するための3年間だった」と東京大会後を振り返った。小野市長が「いよいよ来ましたね」とパリに話を向けると、「大会に向けて調子を上げていき、パリの舞台で最高のパフォーマンスをして、ボッチャの魅力や楽しさを伝えたい」と意気込みを語った。

 その後、杉村選手は報道陣の取材に応じた。前回大会後にボールの規格やルールが改正され、苦しんできたという。ようやく新ボールが手になじみ、ミリ単位の精度を誇る投球技術「スギムライジング」が復調した。「スギムライジングでしっかり狙えるところは狙っていきたい」と話した。

 連覇について問われると、「自信はいまはない。しかし、この3年間積み重ねてきたものと、残り半年でしっかりと準備して、自分のボッチャの完成形を築きたい」とした。そのうえで「前回大会の金メダリストしか連覇への挑戦権はないので挑戦したい」と誓った。(南島信也)