第78回国民スポーツ大会冬季大会スキー競技会「やまがた雪未来国スポ」は最終日の24日、上山市で行われたクロスカントリー・リレーで県勢の入賞が相次いだ。スキー競技の都道府県別の男女総合成績(天皇杯)は4位、女子総合成績(皇后杯)は5位となっ…

 第78回国民スポーツ大会冬季大会スキー競技会「やまがた雪未来国スポ」は最終日の24日、上山市で行われたクロスカントリー・リレーで県勢の入賞が相次いだ。スキー競技の都道府県別の男女総合成績(天皇杯)は4位、女子総合成績(皇后杯)は5位となった。

 上山・坊平高原クロスカントリー競技場であった距離リレーは、成年男子と少年男子が各3位、女子が7位と出場した3種目すべてで入賞を果たした。

 成年男子は、鈴木貴弘選手(30)=Team ALLEZ Yonezawa=がアンカーを務めた。今季は安定した走りを見せてきたが、1月以降、数週連続で大会を回り、「睡眠も浅く、疲労困憊(こんぱい)だった」。22日にあった個人種目では優勝を目指していたはずが、7位だった。

 この日は第3走者から4位でタッチを受けた。「3位で表彰台に上がりたい」。慣れたコースの利点を生かし、勝負は2周目の後半と判断。1周目はエネルギーをため、2周目の6キロ地点で3位に躍り出た。「不調の中でもいいレースができた」と語った。

 少年男子は4人のうち、3人が県立新庄南高金山校の生徒だ。クロスカントリースキーが盛んな金山町では小中学生の育成に力を入れている。同校3年の小沼我央(がお)選手(18)は競い合う中で、「戦友」のような関係になっていくという。

 小沼選手にとって22日の個人種目はコース状態が悪く、26位に終わった。「不本意な結果で悔しかった。リレーで実力を出そうと考えた」。大きな声援を受け、3位を維持したままアンカーにつないだ。

 卒業を機に競技から引退する予定だ。「最後にみんなと走れて楽しかった」と笑顔を浮かべた。

 女子リレーは4人中、中学生2人が活躍。前日に個人種目3位となった大場明咲(あさき)選手(15)=尾花沢市立福原中=が第2走者中4位の走りで貢献。7位をつかみとった。(高橋昌宏)

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 総合成績を発表する表彰式が24日夕、山形市の山形テルサであり、勝木紀昭・全日本スキー連盟会長らから入賞した県の代表らに金山杉で作った表彰状がおくられた。会場地を代表して上山市の山本幸靖市長があいさつし、「記録的暖冬で開催が心配されたが、関係者の尽力により無事に開催することができた」と謝辞を述べた。各会場の熱戦を振り返り、「選手の華麗なテクニック、躍動感あふれる動き、手に汗握るレース展開などで魅了して頂いた」と選手らをたたえた。