米連邦検察は21日、米反ドーピング法に違反したとして起訴されていたエリック・リラ被告(44)に対し、米連邦地裁から禁錮3カ月の判決が言い渡されたと発表した。ドーピング違反に関与した者たちに刑事罰を科すために制定された「ロトチェンコフ反ドー…

 米連邦検察は21日、米反ドーピング法に違反したとして起訴されていたエリック・リラ被告(44)に対し、米連邦地裁から禁錮3カ月の判決が言い渡されたと発表した。ドーピング違反に関与した者たちに刑事罰を科すために制定された「ロトチェンコフ反ドーピング法」による初の立件で、被告には罰金1万6410ドル(約246万円)なども科された。

 この法律は2014年ソチ冬季五輪のドーピング検査所長で、ロシアの組織的な不正を告発し、米国に亡命したグリゴリー・ロトチェンコフ氏から名付けられ、20年に制定された。

 運動に精通している医師と名乗り、テキサス州エルパソ周辺で活動していたリラ被告は、21年夏の東京五輪にも出場したナイジェリア代表選手2人に、ヒト成長ホルモンや持久力向上の効果がある禁止物質のエリスロポエチン(EPO)を提供した。昨年5月に罪を認めていた。