【大分】昨年10月に東京で開催された「2023世界ジュニア相撲選手権大会」に女子の日本代表として出場し、個人戦と団体戦で2冠に輝いた東九州龍谷高校3年の矢口愛利菜(えりな)さん(18)の優勝報告会が21日、中津市の同校で開かれた。出席者は…

 【大分】昨年10月に東京で開催された「2023世界ジュニア相撲選手権大会」に女子の日本代表として出場し、個人戦と団体戦で2冠に輝いた東九州龍谷高校3年の矢口愛利菜(えりな)さん(18)の優勝報告会が21日、中津市の同校で開かれた。出席者は世界一の快挙をたたえ、さらなる活躍に期待を込めた。

 矢口さんは昨年5月に東京であった全日本相撲個人体重別選手権大会で優勝し、初めて日本代表として世界大会に臨んだ。個人戦は中量級で出場しポーランド、ブラジル、台湾の選手を破った。団体戦(3人)は先鋒(せんぽう)を務めた。

 姉の後を追って、「自分も強くなりたい」と幼稚園の頃から相撲を始め、中学時代は柔道部だった矢口さん。高校から本格的に相撲に打ち込んだが、試合で思うような結果が出せず、「何度も涙を流す姿を見た。愚直に取り組んだ結果、3年生で花開いた」(佐藤一真〈いっしん〉監督)。同校では以前、硬い床の一般教室を練習に使っていたが、22年11月に念願の相撲場が完成したことも快挙を後押しした。

 卒業後は龍谷大学へ進み、相撲を続ける。男子にも力負けせず、「高校3年間で『あきらめない心』が身についた。上のレベルでも日本一、世界一になりたい」と決意を新たにした。(貞松慎二郎)