大ベテランが偉業達成なるか。重賞3勝の実績を誇るヒシイグアス(牡8、美浦・堀宣行厩舎)が、中山記念(4歳上・GII・芝1800m)でレース史上初の3勝目を狙う。そこで今回は過去にJRAの同一平地重賞を3勝した猛者を紹介したい。  多くの…

 大ベテランが偉業達成なるか。重賞3勝の実績を誇るヒシイグアス(牡8、美浦・堀宣行厩舎)が、中山記念(4歳上・GII・芝1800m)でレース史上初の3勝目を狙う。そこで今回は過去にJRAの同一平地重賞を3勝した猛者を紹介したい。

 多くのファンの記憶に新しいのはゴールドシップだろう。GIを6勝した「白い怪物」だが、13年から15年にかけて阪神大賞典を3連覇。特筆すべきは13年が内田博幸騎手、14年と15年が岩田康誠騎手で異なる騎手とのコンビでも勝利を挙げたこと。時に予期せぬ凡走をするなど、人知を超えた馬だっただけに意外で、阪神大賞典だけは毎年真面目に走った。

 その他に同一重賞3勝の大物と言えば、03〜05年の金鯱賞のタップダンスシチー、07〜09年のオールカマーのマツリダゴッホだろうか。そんな中であえて05〜07年の函館記念を制した「函館マイスター」ことエリモハリアーを取り上げたい。05年に北村浩平騎手とのコンビで制覇。続く06年は安藤勝己騎手が騎乗し、1番人気に応えた。そして07年に武幸四郎騎手で3連覇達成。この間、ハンデは55kg、56kg、57kgと1kgずつ増えていったが、見事に克服した。ちなみに4連覇を狙った08年は57.5kgを背負って0秒1差の4着。惜しくも大偉業はならなかったが、さすがは函館巧者と思わせる力走だった。

 さぁ、ヒシイグアスはゴールドシップやタップダンスシチー、マツリダゴッホといった偉大な先輩に肩を並べることができるか。古豪の奮闘に注目してほしい。

【JRAの同一平地重賞を3勝した馬】
・セカイオー…56〜58年鳴尾記念
・シゲルホームラン…93〜95年セイユウ記念
・タップダンスシチー…03〜05年金鯱賞
・エリモハリアー…05〜07年函館記念
・マツリダゴッホ…07〜09年オールカマー
・ゴールドシップ…13〜15年阪神大賞典
・アルバート…15〜17年ステイヤーズS
・フェイムゲーム…14〜15、18年ダイヤモンドS
※障害ではオジュウチョウサンが16〜20、22年で中山GJを6勝