2月20日は「旅券の日」。1878年のこの日、外務省布達第1号として、「海外旅券規則」が制定されたことにちなんだ記念日となっている。人々にとって海外に行く際には欠かせないパスポートだが、馬にも存在していることはご存知だろうか。  今週末…

 2月20日は「旅券の日」。1878年のこの日、外務省布達第1号として、「海外旅券規則」が制定されたことにちなんだ記念日となっている。人々にとって海外に行く際には欠かせないパスポートだが、馬にも存在していることはご存知だろうか。

 今週末にはサウジCデーがあり日本馬も多数参戦するが、そんなとき競走馬も人と同じようにパスポートが不可欠となる。公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルのホームページによれば、気になる中身について、馬の馬体図、特徴、血統、産地はもちろんのこと、統轄機関による移動時の裏書や、ワクチンの接種経歴なども記載。特に予防接種は馬インフルエンザなど、遠征先の国から求められるものを受けていないと、入国することができなくなるため、大切な情報だ。

 ちなみにパスポートちなんだ馬名の馬もいる。パスポートという名前の馬は3頭おり、最も活躍したのは60年生まれのパールダイヴァー産駒の牝馬。63年の桜花賞とオークスで2着、重賞は毎日杯、朝日チャレンジC、阪急杯、中京記念の4勝を挙げた。海外遠征とはいかなかったが、津軽海峡を超えて参戦した函館の巴賞を制するなど、息長く活躍したタフネス牝馬だった。

 また06年神戸新聞杯覇者のドリームパスポートは、馬名の由来がズバリ「夢のパスポート」。GIの舞台でも3度の2着があり、その神戸新聞杯では同期のライバル・メイショウサムソンにも勝つなど、記録以上にファンの記憶にインパクトを残した。

 サウジCが終わればドバイ、さらにはアメリカ三冠などと海外のビッグレースは続く。世界へと挑む各馬も人と同じくパスポートを手に旅立つ。