大相撲の大関に昇進した琴ノ若(26)=本名・鎌谷将且(まさかつ)=が19日、山形県尾花沢市出身で父の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)とともに県庁を訪れ、吉村美栄子知事に昇進したことを報告した。 県庁に到着した琴ノ若は、ロビーで待ち構えた人たち…

 大相撲の大関に昇進した琴ノ若(26)=本名・鎌谷将且(まさかつ)=が19日、山形県尾花沢市出身で父の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)とともに県庁を訪れ、吉村美栄子知事に昇進したことを報告した。

 県庁に到着した琴ノ若は、ロビーで待ち構えた人たちから拍手で歓迎された。その後、知事室で吉村知事から「より気迫が出てきた。県民みんなで応援しています」と声をかけられると、笑顔で応えた。

 佐渡ケ嶽親方は「目標は先代(琴ノ若の祖父・琴桜)と同じ横綱。大関は通過点と言っている」と話した。琴ノ若が本場所で負けたり、勝っても納得できなかったりした時は、部屋に帰った後も長時間、四股を踏むなど稽古を重ねているエピソードも披露した。

 5月の夏場所には琴桜を襲名する可能性もある。吉村知事が祖父の思い出を尋ねると、琴ノ若は「相撲に関しては厳しかったです」と答えた。

 その後、報道陣の取材に応じた琴ノ若は「師匠の故郷に師匠のしこ名で、この地位となって来られたのは光栄」と語った。県民からの声援について、「応援していただいてありがたい。そこに応えるようにしっかりやっていかなければならない」。来場所の抱負を問われると、「いい相撲を取りきって、もう一つ上、優勝をめざしてやっていきたい」と話した。

 琴ノ若は初場所で、横綱照ノ富士との優勝決定戦に敗れて初優勝を逃したものの、13勝2敗の好成績をあげ、1月31日に昇進が決まった。(高橋昌宏)